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中條新次郎

世界へ歯科医療を広めるプロ

中條新次郎(ちゅうじょうしんじろう) / 歯科医

医療法人 中條歯科医院

コラム

Q上顎奥歯のインプラント治療について

2015年5月26日 公開 / 2015年6月1日更新

コラムカテゴリ:医療・病院

コラムキーワード: インプラント治療

Q:通っていた歯科医院で、右上の奥歯のインプラント治療は難しいと言われました。
上顎奥歯でもインプラントはできるのでしょうか。

A:
技術は急速に進んでいますので、ほとんどの問題は解決できるようになりました。上顎奥歯のインプラントは、上顎洞という鼻の横にある副鼻腔炎の状態によって左右されるため、難易度が高い部位の治療といえます。上顎洞内に炎症がある場合や、上顎洞内部の粘膜が極端に肥厚している場合、あるいは極端に薄い場合は、リスクが高まります。しかし、近年、歯科用CTが普及し始めたことにより、上顎洞内の状態や血管の位置を細部まで把握することができ、安全性の高い治療が行えるようになりました。
上顎の奥歯にインプラントを埋入する場合、インプラントを埋入するのに必要な骨の高さが不足している場合があります。このようなケースでは、インプラントを埋入する手術時、またはそれ以前に、上顎洞に骨を作る手術「サイナスフロアエレベーション(上顎洞拳上術)」が必要になります。サイナスフロアエレベーションは、上顎洞の底の部分を持ち上げ、骨と粘膜の間に人工骨を入れ、骨の再生を図ります。
また、上顎洞拳上術のうちのひとつ「オステオトームテクニック」という術式も、上顎の奥歯にインプラントを埋入するための十分な骨がない場合に適応されます。インプラントを埋入するために開けた穴から上顎洞に人工骨を入れて骨をつくっていくので、外科的侵襲が少ない治療ともいえます。どの術式を用いるかは、骨の高さによって決まります。
人工骨を入れた後は6ヶ月、インプラント埋入後は6ヶ月というように、手術後は周囲の骨と結合するまでの免荷期間(安静期間)が必要です。条件によっては、サイナスフロアエレベーションとインプラント埋入を同時に行い、免荷期間を短縮することも可能です。

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