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藤原耕司

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藤原耕司(ふじわらこうじ)

あさひ合同税理士法人(あさひ合同会計グループ[株式会社あさひ合同会計、ネットリンクス株式会社])

コラム

親子間でのお金の貸し借りに関して税務上気をつけること

2019年8月20日 公開 / 2019年8月22日更新

テーマ:相続・事業承継あれこれ

住宅取得費用や孫の教育費用等について、親が子に資金援助することはよくあります。
援助の方法としては、貸付や贈与がありますが、今回は貸付を行う際のポイントを整理します。

1.税務上の取り扱い
税務署は、資金援助の内容が、「貸付」又は「贈与」のいずれであるかを気にします。
仮に1,000万円の資金援助について、貸付であれば税金は発生しませんが、貸付ではなく贈与であると指摘された場合、贈与税負担は177万円と高額です(前提:子の年齢が20歳以上)。
貸付により子に資金援助をする場合、贈与と認定されないよう気を配る必要があります。

2.税務署の判断基準
「貸付」又は「贈与」の判断基準が国税庁のHP上に掲載されていますのでご紹介します。

【No.4420 親から金銭を借りた場合】
親と子、祖父母と孫など特殊の関係がある人相互間における金銭の貸借は、その貸借が、借入金の返済能力や返済状況などからみて真に金銭の貸借であると認められる場合には、借入金そのものは贈与にはなりません。
しかし、その借入金が無利子などの場合には利子に相当する金額の利益を受けたものとして、その利益相当額は、贈与として取り扱われる場合があります。
なお、実質的に贈与であるにもかかわらず形式上貸借としている場合や「ある時払いの催促なし」又は「出世払い」というような貸借の場合には、借入金そのものが贈与として取り扱われます。
(出典:国税庁HPから抜粋)

(国税庁HPの内容を踏まえた実務上のポイント)
①利息を設定する
銀行借入の相場を目安に設定します。現在は1%前後~2%程度でしょうか。
なお、実務指針である相続税基本通達において「利息の額が少額の場合は課税しない」と規定されています。“少額”の基準は明確ではありませんが、元本が1,000万円であれば、年間の利息は10万円(利率を1%とした場合)であり、私見ですが、この程度であれば利息設定をしなくても、下記②~④の取り組みができていれば、問題がないものと考えます。

②返済期間を明確にする
「ある時払いの催促なし」「出生払い」による贈与とされないよう、返済期間を設定します。
税務上、返済期間を定めた取り扱いはありませんが、最長の返済期間は、貸付を行う者の年齢から想定される平均余命年齢までの年数が目安になると思われます。
仮に70歳の父から子へ貸付を行う場合、最長の返済期間の目安は15年程度※です。
※厚生労働省の公表資料から、70歳男性の平均余命は約85歳(85歳-70歳=15年)

③契約書を作成する(上記①及び②を反映)

④契約書の内容に基づき実際に返済を行う
返済状況を客観的に説明できる口座振込による方法が望ましいです。

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