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採用担当者を育てるにはどうしたらいいですか?

2020年2月29日 公開 / 2020年3月26日更新

テーマ:採用

コラムカテゴリ:ビジネス

コラムキーワード: 採用支援採用力


採用職人の清田です。

今回のご質問は、
「採用担当者を育てるにはどうしたらいいですか?」
というものです。


ある程度規模の大きな企業様の
お悩みですね。

知り合いの人材コンサルタントの会社では、
人事担当者を育成する講座を持っていて、
それが大変好評ということですから、
このニーズは結構大きいのでしょうね。

まぁ人材採用のコンサルティングを生業と
している僕としては、
あまり情報を公開しすぎて採用担当者が
一人立ちされてしまうと商売あがったり
なんですけどね

きっとそうはならないので、
気にせず書いていこうと思います。


「採用担当者を育てたい」

経営者様のこのような要望は
どうして生まれるのでしょうか?

いくつかの原因が想定されます。
・採用目標まで人数を集められない
・採用した人がすぐ辞める
・採用した人が活躍できない
・なんでもかんでも質問してくるから自分で考えてほしい
・経営に専念したいから自立して欲しい

あげればキリがないですが、
求めるのは経営者である自分が
そこまで関与しなくても
会社の発展に貢献してくれる人が
定期的に入社してくるように
してほしい。

まぁそういうことなのだと思います。


ちょっとバッサリと厳しいことを申し上げますが、
人材採用は経営者の仕事
という考え方を持てない会社に
未来があるとは僕は思えないですけどね。


ただ、世の中には、
CHOという役職もあります。

チーフ・ヒューマン・オフィサーですね。
経営層にいる人材の責任者のことです。

少なくともCHOでしたら、
CEOの力を借りずに自主自立を
してもらいたいところです。

そのように考えて、
少し大きな企業にお勤めされていて、
採用活動の責任者をしていた人材を
採用してきて、CHOにするという
選択を取られようとする企業様も
お見受けできますね。

感覚からすると、
採用の責任者ではあるものの
経営者の手を煩わせずに
採用活動を思った通りに進めてくれる
採用を成功することができた
というケースは少ないのでは
ないでしょうか?

これはどうしてかと言うと、
採用活動って単一のものではないのですよね。

肝というものはありますけれど、
会社が10社あれば10通りの採用活動
もっと言えば、採用する職種を絞ると、
1社でも10通りの採用活動がある
といっても過言ではありません。

実際のところ
採用職人がお客様の採用支援に入らせて
いただく時には、採用する目的や職種、
求めることが変わる度に、
選考ステップをガラリと作り変える
ということをやります。

ただ、採用活動というのは、
対象がモノではなく感情を持つヒトですので、
こんな風に作り込めば絶対いける!
みたいなものはなく、
選考ステップを進ませながらも
その結果を元に微調整などをして、
リアルに合わせていかねばならない
のですけど。

採用というのはコンサルをする内容としては、
非常に手離れの悪い内容だと思います。



さて、少し脱線してしまったので
本題に戻ります。

CHOでなければ、
経営者が完全に抜けて採用を
お願いすることはできないのか?
というと、

そんなことはありません。

役職が採用を成功させる
というわけではないからです。

大切なのは、
・採用担当者の持つ自己概念
・採用担当者の目的意識
・採用担当者の状況把握力
・採用担当者の巻き込み力
・採用担当者の論理的思考力
・採用担当者の戦略的思考力
といったものであり、

どれもこれも役職が与えるものではなく、
境遇と環境、そして本人の自己覚醒と経験
によって身に付くものです。


ご覧になって
すぐに推察されるならば
よっぽど頭の回転が速い方だと
思いますけれど、

上記の能力を最初から備えている人なんて
めったに存在していません。

言ってしまえば経営者クラスの人材です。

採用はそれだけの視点の高さと能力が
ないとなかなかコンスタントに目標達成を
していくというのが難しいものなのです。


だからオススメは、
経営者が担う部分と、
採用担当者に担ってもらう部分を
分けて考えるという選択です。

では、
経営者が担うべき部分と、
採用担当者が担うべき部分とは
どんな切り分けになるでしょうか?


採用活動というのは、
ヒト、モノ、カネ、情報
という経営の4要素のうちの
最初に位置する重大な経営資源を
増やしていく活動です。

組織は人の集合体なので、
組織の価値は個々の人の価値と、
そのつながり方によって決まります。

強い組織というのは、
組織を構成している人が、
明確な共通する目標を持っている
ということがあげられます。

いくら素晴らしい人が集まっても、
それぞれ全く別の目標をおいかけていて、
ともすれば、組織内で相反する
あっちを立たすとこっちが立たず
というような目標を目指してしまうと
もう大変です。

起こるのは組織内の対立
そりゃよい仕事にはなりませんよね。

切磋琢磨と対立では大きな違いがあります。

経営の四大要素のヒトは
経営の最重要課題と言っても過言では
ないということですね。


では、ここから導き出される
経営者が担う1つ目の重要なポイントを
明確にして、2つ目、3つ目へと
説明を進めていきます。

経営者が担うべきこと。
それは経営者として組織の未来を描き、
そのために必要な前提条件を考えることと
思います。

そして、その考えた内容を採用担当者
に伝えるわけなのですが、
伝えるレベルも気を付けなくてはいけなくて、

今後の会社にとって必要とされる、
採用すべき人はどんな人なのかを
採用担当者が認識できるレベルで
組織の目指す方向性と
その理由を伝えきること必要なのです。

採用担当者がCHOだと、
方向性を定める段階のミーティングから
同席しているでしょうし、共に考えている
はずなので、あえて別の時間をつかって
採用担当者に方向性の共有をするという
行動は省くことができますね。

しかし多くの場合は、
採用担当者が経営の中枢に入り込んで、
共に未来を描き、戦略を策定していく
というミーティングには同席しない
だろうと思いますので、
そのミーティングに入れるのではなく、
そのミーティングの結果決まった未来に
対して、必要な人材とはどんな人材なのか?
を共有するということをしてみていただけたらと
思います。

1つ目の重要なポイント
経営の方向性を定め、それを
求める人材像まで落とし込んで
採用担当者に伝える。

ということです。


2つ目の重要なポイントは、
経営者が人材にかける予算感を
正しく把握しておく。

ということです。

経営者がほとんど現場にいない
という会社の採用担当者(役員の方)と
お話をしたことがあります。

経営者はいくつものグループ会社の
代表をしており、その会社に顔を出すのは
稼働日の1割もないようです。

それでも数値や報告から、
現場のことを正確につかむことのできる
経営者ならば問題はないのでしょうけれど、
そうでない場合悲劇が起こります。

「失敗の本質」という名著に
書かれていることそのものなのですが、

現場が見えていなく、痛みを感じない大本営と、
大局が見えていなく、痛みを感じる現場での
感覚のギャップが広がっていき、

意思決定に本当に必要な項目を
大本営が知る事ができず、
全体が見えず、物資が枯渇した中で、
敗戦を続け疲弊していく現場という
構図ができあがってしまうのです。

先ほど例にあげた会社様は、
役員である採用担当者が惨状を訴え、
予算の増額を求めているものの
現場の熾烈さと、どれほど現場が動いて
いるかも把握していない経営者は、

「もっと工夫すれば上手くいけるんじゃない?」

と状況を把握しないまま
直感での判断を下してしまいます。

直感というのは、
現場の状況を感じて初めて役立つものであり、
それを感じていない状態の直感はただの勘でしか
ありません。

結果敗戦が続き、現場のモチベーションは落ち、
採用できない状況が続くと、更に採用難易度が
高くなっていくという悪循環が生まれます。

いくら現場のことは現場に任せると
言っても、必要な物資(予算や人)がない中で、
「欲しがりません勝つまでは!」
という根性論では瞬間的な戦いでは
勝つことはあっても、長期的な勝利を
手にすることはできません。

現場(採用担当者)の言い分をすべて
無条件で受け入れるのも、
その採用担当者の力量などもあるので、
それが正解かどうかはわかりませんが、
少なくとも、採用担当者がアラートを
上げた時、またはアラートは上がってきて
いないけれど、結果が思わしくないとき、

なぜそのような状況なのかを、
経営者が自分で第一情報を取れるように
して意思決定の材料を持っている状況を
作るというのは必要なことです。


ではここからいよいよ、経営者が担うべき
3つ目の重要なポイントに入っていきます。


3つ目の重要なポイントは、
トップ自ら求職者を魅了する。
ということです。

あまりにも採用人数が多くなってくる
大企業では、この限りではないかもしれません。

大人数の採用はデータ勝負となります。
たくさんの選択肢の中から、
優良な条件というデータを提示しておく
ことで多くの学生が集まり、そこから
一気に投げ網漁のように採用をします。

しかし20名くらいまでの採用は
そうではありません。
データ勝負ではなく人勝負です。

組織が小さければ小さいほど、
そして人と人がふれあうほど、
求職者が会社を選ぶ条件は
データよりもデータとして計れない
部分になってきます。

ここで大切なのは、
企業のトップが魅了できるかどうかです。

魚は頭から腐る
という言葉があります。

これはヨーロッパのことわざで、
組織のことを表した比喩です。

組織が小さければ小さいほど、
その組織の色や方向性はトップによって
決まります。

会社という船に乗るかどうかの判断を
するときに、キャプテンと出会わずに、
どうして乗っていいと判断できるのでしょうか?

他の乗組員(社員等々)が、
キャプテン最高!と事細かに
社長のティーアップをしているならば、
良いかもしれません。
あまりやらせ過ぎると、宗教っぽいと
敬遠されてしまうので、
自然に起こるのならばOK
でも強要すると最悪です。

だから、選考ステップのすべての部分とは
言わないまでも、どこかのタイミングで、
トップが求職者を魅了するフェーズを
入れる方がいいのです。

もちろんもう数年で事業を継承することが
決まっている次期経営者でもOKです。
むしろ、数年で事業を継承するのであれば、
現経営者が魅了するよりも、
次期経営者が魅了するほうがよっぽどいいです。


この3つですね。


・経営の方向性を定め、
それを求める人材像まで落とし込んで
採用担当者に伝える。

・経営者が人材にかける予算感を
正しく把握しておく。

・トップ自ら求職者を魅了する。


この3つの重要なポイントを
経営者が担うと決めたら、
後は採用担当者に実力を磨いていって
もらうことが求められます。


経営者部分が長くなってしまいましたけれど、
では、採用担当者にはどんなことを身に付けて
いってもらえたらいいでしょうか?

採用担当者が身に付けるべきことは、
・人を惹きつける人格
・心地よい対話ができるコミュニケーション能力
・求職者の感情をくみ取れる傾聴力
・求職者や職場の人間を巻き込んでいくプレゼンテーション力
・状況から現状の問題を察知できる状況把握力
・求職者を魅了していくステップを組める論理的思考力
・そして大前提となる4つの自信
(会社、業、商品、自分の4つ)

です。

前半でお伝えした経営者の役割がしっかりと
できていて、採用担当者が採用活動の大切さを
きっちり認識できていれば、
あとは、独学や外部の研修、セミナーなどを
活用して上記能力を身に付けていってもらう
ことはできると思います。

逆に採用担当者が経営者の意図をくみ取れて
おらず、採用活動の大切さも理解していなければ、
こんなに大変な能力向上に全力で取り組んでくれる
ことも難しいかと思います。


ぜひ、経営者として為すべきことを為し、
組織経営の右腕と呼べるような採用担当者
もとい、人事責任者の育成してあげてください。

ここまでのことができるようになると、
間接部門でありながら、
100点満点から減点方式の仕事から、
何万点でも伸ばせる加点方式の仕事へ
シフトすることができます。

優秀な人材が喜んで取り組む仕事へと
仕事自体が変貌します。


最後までお読みいただきありがとうございました。

この記事を書いたプロ

清田芳宏

新卒採用と理想の組織作りのプロ

清田芳宏(株式会社あまひと)

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