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中村亜樹

ファイナンシャルプランの設計に基づく不動産のプロ

中村亜樹(なかむらあき)

花菱不動産株式会社

コラム

新築住宅の失敗例 資金計画①

新築 失敗

2015年12月23日 / 2016年1月4日更新

新築住宅の購入後に後悔する人たちの第2位の理由は、「お金の借り過ぎ」です。
今回のコラムは資金計画を進めるうえで、お金を借り過ぎてしまう原因について考えます。

一般的には、一生のうちで一番大きな買い物は住宅であると言われています。
土地、建物、諸経費等の全てを現金で買うならその通りかもしれません。
でも、ほとんどの人は頭金はあれども、住宅ローンなどの融資を利用して住宅を購入します。住宅購入者の90%は住宅ローンを利用します。今は金利が低いので、住宅ローンを利用して住宅を購入することは、私もおすすめします。そして、もろもろの条件さえ揃えば、年齢の低いうちに住宅を購入することは、支払う家賃も少なくなりますのでよりおすすめします。但し、住宅ローンの組み方については良く考えなければなりません。

ここで、金利と利息の話。
例えば、3000万円の借り入れをして、35年間固定金利のフラット35の金利(9割以上)、1.68%で支払う利息はいくらになるでしょうか?

969万9660円です。約1000万円。つまり、総額では約4000万円の返済が必要なのです。この場合の毎月の返済額は94,523円です。

フラット35では、通常は0.3%の金利優遇が受けられますが、その場合でも、支払う利息は784万2840円です。

次に、変動金利で見てみるとどうでしょうか?変動金利とは、半年ごとに金利の見直しをする金利のタイプですが、一例として、0.7%で3000万円を借入れたとします。もしも35年間、金利が変わらなければ、支払う利息は383万3520円です。フラット35と比較すると、かなり支払いに差がでますが、あくまでも半年間の金利なので、半年後には上がる可能性もあります。

当たり前のことを説明して何になる?と思われるかもしれませんが、私が言いたいのは、次の点です。

『人生で一番大きな買い物は住宅ローンである』という側面です。つまり、ローンで買う以上は家のことに加えて、ローンのことも良く知っておくべきであるという点なのです。

例えば、ある住宅営業マンとの商談にて。「総額3000万円で、これなら月々の支払は94,523円です。どうですかお客様?」「そうですね。何とか払えそうですね」というよくある会話。でも、実はこの考え方がとても危険なのです。なぜなら、35年間で969万9660円の利息を支払うということを飛ばかして考えてしまっているからです。でも実際には、よくある光景です。

もしも、今お話している住宅会社の営業マンが「月々いくら支払うか」の話ばかりで、35年間で支払う利息がいくらであるかの説明を全然してくれないようであれば、注意すべきです。月々の支払がいくらかも大切ですが、支払う利息がいくらになるかはもっと大切なのです。なぜか?現金なら3000万円の住宅も、この例のローンで購入すれば約4000万円の住宅(支払い)になるからです。

3000万円という建築費用は、岡山、倉敷などにおいて、ローコスト系の会社で土地を買って、家を建築(いわゆる注文住宅)した場合のごくごく一般的な費用です。メーカー系なら3500万円、4000万円になることも「ざら」です。同じ考え方で見れば、現金で3500万円の住宅はローンで4630万円の住宅(=支払い)になり、現金で4000万円の住宅はローンで5300万円の住宅(=支払い)となります。

買おうとしている住宅に、本当にそれだけの価値があるだろうか?と立ち止まって考えてみてください。一生に一度の買いものだからと、グレードを上げすぎてはいませんか?
3000万円と予算を決めていても、打ち合わせなど重ねるごとに予算が上がって、結局3200万円~3300万円くらいの予算になることはよくある話。もっと上がるケースもあります。より良い仕様にしたいと思うものではありますが、仕様が上がって予算が上がれば、支払う利息もそれだけ増えることなるのです。そのグレードアップが本当に必要なのか?と今一度立ち返ることを忘れないでほしいのです。

あと一点、営業マンの言いなりになってませんか?
殆どの住宅会社の営業マンの給料は歩合制です。メーカー系であれ、ローコスト系であれ、売り上げが上がれば、収入が増えます。ですから、売上至上主義の会社や営業マンに捕まると大変です。「支払えるから、借りられるから」という理由で思った以上の住宅ローンを組んでしまうと、住宅購入後に冷静に考えた時に、「お金を借り過ぎた!!」となってしまうのです。
 
優良な住宅会社であるなら、まずは土地を見に行ったり、プランを作成する前にしっかりとした資金計画を準備してくれるでしょう。それが、現実的であり、お客様にとっての安心であるからです。売上至上主義の会社は「このお客さんの年収ならこれくらいまでは予算は行けるな」と予算の上限をまず考えてスタートしてしまいます。こんな会社ほど怖いことはありません。

ですから、お客様自身もただ相手に任せるだけでなく、「まずは資金計画からお願いします」と営業マンに言うべきなのです。もしも、その意見に対して、嫌がる営業マンがあなたの担当であった時、あなたはその営業マンを信用できますか?

お客様から言われなくても資金計画の相談からスタートする会社や営業マンならまず問題ないのですが、自分の身を自分で守るためにも、いくらなら余裕をもって支払えるのかの「ものさし」をご自分で持って検討することは後悔しないためには大切なポイントです。

しっかりした金銭的な「ものさし」さえ持てば、致命的なミスは起きづらくなります。後はどれくらい借入れするかは自分次第の「さじ加減」です。しっかりした「ものさし」を持ったうえで、「ここはどうしても少しグレードを上げたい」とか、「ここはやっぱり我慢しよう」とかという検討をすれば、自分の欲や営業マンの「おすすめ」に負けてしまって予算が膨れ上がってしまうこともなくなるのです。

後々、「お金を借り過ぎてしまった!!」と後悔しないために、自分自身の金銭的な「ものさし」を持ってください。

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