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高橋道成

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高橋道成(たかはしみちなり) / 職人

高橋塗装株式会社

コラム

ちょっと気になる外壁の症状

2018年10月12日

テーマ:絶対に後悔しない外壁塗装

コラムカテゴリ:住宅・建物

常に雨風、埃、紫外線の影響を受ける外壁。見た目的な部分はもちろん、建物内の防水といった面においても万が一の備え定期的な点検、補修は欠かせません。そしてこれはモルタル壁に比べ耐久性が高いといわれているサイディングであっても同様です。少しでも家を長持ちさせたいと思うのであれば、どういった症状になったら補修や塗装が必要なのかを知っておくべきでしょう。

そこで今回は、サイディングで気になる症状とはどういったものか、そしてサイディングボード別症状の確認方法についてご紹介します。

サイディングにおいてもっとも早く劣化する場所とは?

サイディングはその種類によって耐用年数が変わってきます。もちろん立地や環境によって誤差はありますが、基本的には次の通りです。

・窯業系:7~8年
・金属系:10~15年
・樹脂系:10~20年
・木質系:10~15年

これだけを見ると、状況にはよるものの、最低でも7年は点検の必要性がないと思われるかもしれません。しかし実際にはもっと早くから点検をする必要があります。それはサイディングの耐用年数よりも、サイディングボードのつなぎ目を埋めるシーリングの劣化が早いからです。

シーリングは、サイディングボードのつなぎ目はもちろん、サッシと窓ガラスの間をふさぎ、家の気密性を高める役割も持っています。そのため、シーリングが劣化し、ひび割れ、破断、剥離といった状態になると、そこから雨水が侵入したり、気密性が薄れたりといったことが起こります。

一般的にシーリングの耐用年数は5~10年といわれているため、仮に7年で窯業サイディングの塗装だけをやり直した場合、その時は大丈夫でも、それから2~3年後にはシーリングの打ち替えが必要になることもあり得ます。そうなると最悪、塗装も一部やり直さなくてはならなくなるため、余計なコストがかかってしまいます。

これを避けるためには、最低でも5年が経ったら点検を行うこと。そしてサイディングの補修、塗装を行う際にシーリングの打ち増し、打ち替えを同時に行うことが必要です。

サイディングの隙間

サイディングの点検をする際、いくつか注意するべき点があります。その中でも多いのが、サイディングの隙間です。これは補修前の点検だけではなく、実際に補修、塗装が終わった後の点検でも気をつけて見る必要があります。

サイディングの点検をしていると、何か所か隙間がある場合があります。ただし横に隙間がある場合は、サイディングの内側部分に発生する湿気を逃すため、わざと隙間をつくっていることがほとんどです。もちろん内側の防水加工がしっかりと施されていること、隙間の幅が大き過ぎないことなどが前提となりますので、少しでも違和感があれば、専門業者に確認されることをおすすめします。

問題は縦の隙間です。サイディングにおいて縦の隙間は、シーリング部分に起こりやすい症状です。この部分に隙間ができるということは、シーリングが剥離しているもしくは剥離しかかっている状況です。剥離してしまえば、前項でご説明したようにそこから雨水が侵入する可能性が高まりますので、しっかりと確認する必要があります。
そしてもし隙間を発見したら早急に補修をするようにしてください。

サイディングボード別 症状の確認方法

それではサイディングボード別によく起こる症状、確認方法についてご説明します。

➢ 窯業系
サイディングの中ではもっとも耐用年数が短い窯業系。セメント質と繊維質を原料としたサイディングのため、サビが出る心配はほとんどありません。窯業系サイディングの劣化状況を確認するには、表面部分を触って手に白い粉状のものが付着するかどうかです。この白い粉状のものはチョーキングといって、塗装部分が劣化して起こる症状です。これが起こるとサイディングの防水性能が落ちてしまうことになるため、早急に塗装をしないと、最悪の場合、サイディングの交換が必要になることもあります。

➢ 金属系
金属系はガルバリウム鋼板やアルミニウム合金といった金属板が主な原料ですが、鉄でつくられているものも少なくありません。そのため劣化が進むと赤いサビや白サビといった症状が発生しやすくなります。そしてサビがない場合でも窯業系と同様にチョーキングも起こりますので、実際に手で触ってみることも重要です。

➢ 樹脂系
日本ではあまり使用されることのない樹脂系。原料は塩化ビニル樹脂です。ほかのサイディングに比べ耐久性、耐候性が高くはなっていますが、それでも定期的な点検は必要です。劣化の確認方法は、色の退色です。特に軒下や日陰になる部分を確認し、退色が確認できるようになれば、塗装を行ったほうがよいでしょう。そして手で押し込んでみた際に、樹脂ならではの弾力が無くなり、硬くなってしまった状態になると張り替えが必要になります。

➢ 木質系
木質系は天然木が原料のため、ほかのサイディングに比べ水を吸収する率が高くなります。もちろん防水塗装を施してはありますが、点検時に塗膜が浮いている箇所があれば、できるだけ早めに塗装をすることをおすすめします。

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