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松尾隆

家族を幸せにする住まいを提案する住宅診断のプロ

松尾隆(まつおたかし)

株式会社 まちづくりコンサルネット

コラム

コラム「人が先、間取りは後!」 第5回 家族を知る作業 その1

2015年9月11日



「住まいのスマイル診断」(以下、スマイル診断)を受診する前には、これから購入する家に対して家族の要望を取りまとめることが必要で、そのためには自分と家族を知る作業が不可欠であると前回のコラムで述べました。今回はこの「自分と家族を知る作業」のうち、各自のタイプ・性格を把握することについて、具体例を交えながらご説明します。

 なぜ家族の全員のタイプ・性格を把握する必要があるのか―その理由は、心地よい空間は住む人のタイプ・性格によって感じ方が異なるからです。子供の勉強部屋を例に挙げると、図書館のような静かな場所でないと集中できないという人がいる一方で、街中のカフェのような多少の物音がする空間の方が勉強しやすいという人もいます。前者は物音がする部屋では集中できませんし、後者は静かな部屋だとその静寂をストレスに感じます。『勉強部屋を作ろう』と考えても、そこで勉強する子供のタイプ・性格によって配置や構造は変わってくるのです。

 最近の住宅では対面キッチンが流行しており、住宅購入者も家族間のコミュニケーションを深めたいという理由でこれを選ぶ人が多いようです。ところが、この流行の対面キッチンが落とし穴になった例があります。いざ住んでみると、妻が食器を洗う音がうるさいと夫が嫌な顔をするというのです。これは購入前に夫が静かさを好む性格であることを把握していなかったために起きた現象であり、家族を知る作業が不十分なまま間取りや構造を決めて失敗してしまった典型的な例と言えます。
この夫婦は食器を洗う音が原因で不仲になる恐れすらあるわけですから、家族のタイプ・性格にフィットした間取りにすることは、家族間のトラブルを防ぐことにも繋がるのです。夫婦が不仲だと、それが子供に心理的にも学力的にも悪影響を及ぼすことが各方面から指摘されています。夫婦それぞれの性格に合った家づくりは夫婦円満を実現させ、ひいては子供の健全な成長にも繋がることを考えれば、寝室など夫婦で過ごす時間が長い部屋の間取りは特に注意を払う必要があります。

最初に述べたように、心地よい空間の感じ方は性格によって異なります。耐震・防音などの住宅性能や、眠る・食べるといった人間の基本的な行動に関わる機能は、住む人のタイプ・性格、さらに言えば価値観に合わせることが肝要なのです。
次回は「自分と家族を知る作業」のもうひとつ、行動パターンを整理・把握することについてご説明します。

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