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マイナンバーカードの未来予想図が知りたい

2020年5月25日 公開 / 2020年6月25日更新

テーマ:サザン好きパソコン教室オーナーのひとり言

コラムカテゴリ:スクール・習い事

コロナウィルス渦の国民支援策として政府が実施している特別定額給付金(すべての国民へ10万円給付)で注目を集めているマイナンバーカードですが、受け取りが早いと言われていたオンライン申請が実はかえって確認に手間がかかったり、カード所持者が暗証番号を忘れていて結局オンライン申請が出来なかったりで、結局は紙ベースの申請を待っている方が未だに多くいる状況となっています。

欧米では給付決定から数日から数週間で国民の手に給付金が手元に渡ったというのに、なぜ日本はマイナバーカードなる一見デジタル化したツールを使っているのに1か月以上経ってもお金が全国民に届かないのか?

私なんぞが出しゃばって言う事ではないかもしれませんが、私なりに今回の一件で感じたことを勝手に述べさせてもらいたいと思います。


マイナンバーカードの未来予想図が知りたい
◆オンライン申請という名のアナログ申請

まず、特別定額給付金のオンライン申請がスムーズに行われない原因についてですが、多くの報道では銀行口座の情報や他の情報に誤りがあり、その確認作業に人と時間を要しているといった様なことを伝えています。

この件に関して、現時点で給付までに時間を要している理由としては理解できるのですが、そもそも確認作業をなぜ人が行っているのでしょうか?

特別定額給付金のオンライン申請ではマイナンバーカードの読み取りも行いますし、口座情報も手書きではなく入力を行うのでデジタル情報として全ての情報が申請時に送付されます。

本来であればこの時点で必要な情報はすべて受給者側からデジタル情報として提供しているのですから、情報を送信した時点で入力内容に誤りがないかを自動でチェックし、もし誤りがあれば修正を促す画面を表示すれば人による確認作業も不要ですし、確認作業も大幅に短縮されるはずなのですが、実際がそうなっていません。

その理由は、現時点でマイナンバーカードと各個人の銀行口座情報が紐づいていないためです。

いくらマイナンバーカードの情報を提供してもらい、銀行口座情報を入力してもらっても、その情報が正しいのかを判断するのは現時点では人間でしかできないというのが実情。

実際、オンライン申請では銀行情報を入力するのにも関わらず、通帳のコピーを取って添付資料として送付(PDFなどの電子媒体として)するという、オンライン申請といいながらも実にアナログチックな作業を行う必要があります。

つまり、今回行われている特別給付金のオンライン申請というのは実のところ、ただ「役所の窓口に並ばなくて済みます」、「郵送で書類が届く前に申請手続きが出来ます」と言ってだけで、給付金をもらうまでのプロセスはアナログ申請となんら変わらないと思っているのは私だけでしょうか?


◆なぜ多くの人がマイナンバーカードの暗証番号を忘れているのか?

今回のオンライン申請では、申請時に必要なマイナンバーカードの暗証番号を忘れてしまい途中であきらめた人や、暗証番号をリセットしてもらうために役所に駆け込んだといった話しをよく聞きます。

私自身もオンライン申請を行ったのですが、実は「マイナンバーカードに暗証番号なんて設定してたっけ?」と申請時に思ったほど完全にマイナンバーカードの暗証番号なんて忘れてしまっていました(私の場合は、運用パスワードを管理しているファイルに記録が残っていたので助かりましたが)。

しかし、なぜ多くの人が暗証番号を忘れてしまっているのでしょうか?

それは、はっきり言ってこれまでマイナンバーカードを使う機会がなかったから。機会がないからマイナンバーカードの暗証番号なんて覚えていないのは当たり前のことだと思います。

現在日本のマイナンバーカードの普及率は16%程度となっており、なかなか普及が進んでいません。

その背景には、マイナンバーカードを持っていることのメリットをみんなが感じられないことが起因しているのではないかと思っています。

マイナンバーカードをもっていると住民票などをコンビニで出力することが出来ますが、住民票なんて頻繁に必要になるものではありません。

2021年の3月からは保険証としても使えるようになるようですが、それにしたって現行の保険証に比べて受付がスムーズになるといった程度のうたい文句ではインパクトにかけてしまうところがあります。

その他にも厚生労働省のホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08277.html#hokensho1)をみると、いくつかのメリットが記載されていますが、残念ながら是が非でもマイナンバーカードを持ちたいと思うような内容ではないと個人的には思ってしまいます。


◆マイナンバーカードの未来予想図が知りたい

マイナンバー導入に際しては、「国民に番号をつけるなんて!」「プライバシーが守れない!」などの反対意見もあります。

ただ、全国民に番号を付けるのにはメリットがあると考え、そのメリットを享受するための一つのツールとしてマイナンバーカードが登場したはずです。

このメリットはいった何なのか?

保険証の代わりなる、e-Taxが使えるといった細かな事も大事ですが、本来はそれだけではなくもっと大きな未来予想図を国には示して欲しいと個人的には考えています。

様々な情報がマイナンバーをキーにして結びつくことで、今回のような緊急事態下でもスムーズに給付金を受け取ることが出来るようになります。

毎年行っている確定申告だってマイナンバーカードをうまく活用すれば、簡素化したり不要にすることだってできるかもしれません。

様々な手続きが電子化され簡素化されれば、政府や役所の効率があがり人員も少なく、大きな建物も不要になってきます。

政府や役所の人員や建物が効率化され縮小されれば、税金を安くしたり、安くせずとももっと教育や先端技術の開発などにお金を回せるようになるかもしれません。

さらには、ちょっと大げさに聞こえるかもしれませんが、マイナンバーカードをきっかけにあらゆるものが効率化していけば、CO2の排出量削減、年金問題、少子化問題などの諸問題を解決し日本国民がみんな最先端の社会インフラに支えられながら豊かな生活をおくるといった未来を描くことも出来ると思っています。


◆IT担当大臣には夢の様な生活を想像(創造)できる人を起用してほしい

残念ながらこれまでの日本は、一部の企業を除いてIT系の人たちが仕事をしやすいとは言い難い状況にありました。

社内のIT化を進めようにも上司の理解を得られずIT関係の投資は通りづらく、その結果、今でも紙と印鑑文化から抜け出せずにいる企業も残念ながら多く存在します。

政府や役所にいたっては残念ながらもっとIT化が遅れており、今回の特別定額給付金の様に手続きや確認が煩雑になってしまい、もらえるはずのお金が手元にタイミングよく届かずに苦しんでいる人たちがたくさん出てしまっています。

日本は先進国と言われていますが、少なくともIT化に関しては今や後進国になりつつあります。

この様な状況から脱するためには、日本全体のIT化を先頭に立って推し進めるリーダー、つまりはIT担当大臣が必要だと思うのですが、残念ながらこれまで選ばれてきたIT担当大臣では国全体のIT化を進めるには正直なところ力不足と言わざるを得ない状況です。

残念ながら日本では各担当大臣を選ぶ際、議員経験年数や派閥の推薦が重要視されるケースが見受けられます。

正直なところ政治的なところはよく分かりませんが、ITを通じて国の未来を創造して欲しい大臣が議員の経験年数や派閥からの推薦だけで選ばれているのだとすれば、残念な事です。

新しい取り組みにはリスクも当然あります。リスクを可能な限り減らすための施策を検討していくことも大事な事だと思います。

ただリスクだけを恐れて現状のままでいる方がもっとリスクが高いという事を認識して、その先の夢の様な生活を想像(創造)し示してもらえれば日本のIT化も進むのではないかと個人的には考えています。

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この記事を書いたプロ

草野達也

パソコンに関する問題解決や学びをサポートするプロ

草野達也(スタディPCネット大分高城校)

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