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コラム

介護現場は全員参加のQC活動で楽しもう!

2019年11月29日 公開 / 2019年11月30日更新

テーマ:より良い介護現場を目指して。

コラムカテゴリ:医療・病院

日々介護業務をされていると「なぜ?」と思うことが多くあります。
その「なぜ?」を少し変えてやり易くしようとすると、別の現場でやりにくくなっていたり、変える前から色々考えすぎて結局何もできない、また何をどうすればいいのか漠然としていて二の足を踏むことってありませんか?
それは「なぜ?」と思ったことに性急に結果を求めようとして、充分なターゲットの絞り込みができていなかったり、個人的な意見に左右されて失敗した経験を過去に持っているからだと思います。
そこでターゲットを絞り込むためにデーターをとりまとめ、周囲の意見を取り入れながら改善する方法として、QC手法を活用することが良い方法だと思います。
QC手法ではまず数字や手段などのデーターを採り、パレート図を使って問題点の大きさを表にまとめ、ターゲットを見つけます。
特性要因図はその問題点に影響している項目を見つけ検討します。
その他、管理図やヒストグラム、散布図などがあり、一見製造工程で使用する物のように見えますが、工夫次第で介護現場でも活用でき充分な効果が期待できます。
これらの詳しい使い方はネットで説明されています。
ただ、日頃から「なぜ?」という意識を持って、時間や金額、手段などのデーターを採ることが必要で、バイタル測定器以外に電卓やストップウォッチも必需品になります。
ここに、ある介護現場での失敗例を紹介しましょう。
この介護施設は3フロアーあり、Aフロアーにはご利用者が40人で自立した方用のフロアーです。
Bフロアーにはご利用者が25人で常に様子観察が必要な方用のフロアーです。
Cフロアーにはご利用者が25人で認知症の方用のフロアーになっています。
近頃Aフロアーの方々のADLが下がり、特に食事介助が必要な方が増え、担当職員から「他のフロアーと比べて食事に時間が掛かり、業務が押して負担が大きい」との意見が出てきました。
そこで、各フロアーのリーダーは話し合い、食事介助に時間が掛かっているのが原因と考え、Aフロアーで食事介助が必要な方をB,Cフロアーに振り分け、B,Cフロアーから食事介助が必要でない方をAフロアーに移動していただきました。
その結果、B,C各フロアーの負担が増えただけでAフロアーは以前とあまり変わらず、3フロアーとも業務が押してしまったのです。
Aフロアーは食事介助で業務を押していたわけではなく、ご利用者数が多い分配膳や下膳に時間が掛かっていただけだったのです。
以前から同じ業務をしていても他のフロアーと比較して時間がかかっていために、職員から「Aフロアーだけが業務が押して負担が大きい」と声が上がったものです。
このように表面的な事や一部の職員の意見をターゲットにすると失敗につながるので、「負担が大きい」「業務が押す」との声が上がった時点で時間や手段のデーターをとり、なぜ業務が押しているのか?なぜ担当職員は負担が大きいと思っているのか?など「なぜ?」、「なぜ?」をQC手法で追求して行くことが大切です。
QC手法を用いて理論的に改善活動を行ない、良い結果が得られれば楽しみながらより良い介護現場が完成してゆくと思います。

この記事を書いたプロ

谷尾正明

介護現場に革命を起こす介護服『悠々楽々』の開発者

谷尾正明(長命傳)

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