吉野潤子プロのご紹介
自分の経験を生かし、子育てに悩む母親を癒やしたい(2/3)
子どもを幸せにするには、まず母親が幸せになること
長崎県で生まれ育った吉野さんは短大卒業後、県内で小学校の教員になります。ところが10年間教壇に立ち、教員として脂がのってくる時期に退職を決意します。さまざまな問題を抱える児童や不安を募らせている保護者の様子を見て、子どもを幸せにするには、まず母親が幸せになる必要があると痛感。仕事の合間ではなく、「専業主婦になり、じっくり子育てをしたい」という思いからの決断でした。
2人の子どもの成長を見守る生活は「楽しく幸せだった」一方、人間関係が希薄で頼る相手がいない「現代の子育ての厳しさ」を肌で感じます。母親を取り巻く厳しい現実を、身をもって体験したことがカウンセリングの道へといざないました。
「孤独や重圧感から、育児不安に陥っているお母さんがたくさんいました。育児サークルや子育て支援センターのようにお母さんが集まる場はありましたし、これらは意義のある取り組みです。しかし、自分の中にすべてを抱え込んでしまっている人もいるので、一人一人のお母さんの内面を癒やす環境を用意すべきではないかと思いました。お母さんたちの支えになるような方法を探し、カウンセリングを学ぶことにしました」
カウンセラーの養成講座に通い、通信制の大学に編入して認定心理士の資格を取得。2010年から県内の中学・高校でスクールカウンセラーの仕事に就きます。やがて自宅でも対応するようになり、2012年にホットミルクをスタート。その後、より専門的な力をつけるべく大学院で学び、公認心理師・臨床心理士の資格を取得。毎月20件前後の相談を受けています。
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