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コラム

貿易取引上の慣習等につきまして~日本の民法との違いを踏まえて~

貿易 相談 長崎

2016年9月13日 / 2016年9月22日更新

貿易関係のお仕事をされている方には有益な記事かなと思い掲載しました。
ご興味のある方はお読みください。

契約が成立するためには、当事者の意思表示の合致が必要で、契約の申込に対する相手方の承諾が合致しなければなりません。
申込とは、相手方の承諾があれば、契約を成立させるという意思表示であり、承諾とは、申込みに対して契約を成立させるという意思表示です。
承諾者が申込みに条件を付し、その他変更を加えてこれを承諾した時は、その申し込みの拒絶とともに新たな申込みをしたものとみなされます。(民法528条)

契約の申込みを輸出者(売手側)と輸入者(買手側)の隔地者間の取引で見れば、売手側から買手側に出すOfferを「Selling Offer」、買い手側から売手側に出すOfferを「BuyingOffer」と言います。
その中でも、売手側が買手側に回答期限をつけたOfferを「Firm Offer」と言います。
もちろん、隔地者間の取引であるOfferには、通常、金額や納期、決済方法などの具体的条件が盛り込まれています。
尚、具体的な条件は見積書(Quotation)の形で示される場合もあります。
売手側が買手側に回答期限をつけた「Firm Offer」は、原則として回答期限内は条件の変更・撤回ができません。
その一方で、買手側が、提示されたOffer(Firm Offer)に承諾できない場合に、変更を希望する条件を付して返すものを反対申込み(Counter Offer)と言います。
Counter Offerは新規のOfferと見なされ、条件付き承諾とはなりません。
ここは民法528条の承諾者が申込みに条件を付し、その他変更を加えてこれを承諾した時は、その申し込みの拒絶とともに新たな申込みをしたものとみなされる、という条文と適合する箇所です。

もちろん、Firm Offerを受けた側(買手側)は、その有効期限内でも条件変更を求めるCounter Offerを出すことができます。その他にOfferの種類としては、先売り御免申込(Offer subject to Prior Sale)があります。
先売り御免申込(Offer subject to Prior Sale)とは、在庫がある限り、AcceptanceができたらOfferの内容で成立、在庫がなくなったら、Offerが破棄されるのが特徴です。
なお、先売り御免申込(Offer subject to Prior Sale)は、売手側が在庫を持っていることを条件としているOfferなので、必然的に売手側から出すものとなります。

もう一種類有るOfferが、最終確認条件付き申込(オファー)(Offer subject to Final Confirmation)です。
最終確認条件付き申込(オファー)(Offer subject to Final Confirmation)の特徴は、Acceptanceができても、Offerを提示する側の最終的な確認を条件としている所です。
業界用語として、サブコン・オファーと呼ばれています。
このOfferやAcceptanceは、「ウィーン売買条約(CISG)」に定められています。
「ウィーン売買条約(CISG)」は、国際間の売買取引について取り決めた条約です。
ほとんどの先進国が批准しており、日本でも2009年8月より発効しています。
「ウィーン売買条約(CISG)」には、Offerの効力の発生時期について定めがあります。
これは、国際間の通信には日数を要することがあるためです。
「ウィーン売買条約(CISG)」では、これを「申込みは被申込者に到達した時にその効力を生ずる。」という「到達主義」を定めています。
これは、日本国内法で「申込みは発信した時に効力を生ずる。」とする「発信主義」とは逆となるので注意が必要です。
そのため、Firm offerなどの取消不能なOfferの場合であっても、Offer到達前に当該Offerの撤回通知が相手到達する場合には、撤回し得ることになっています。
またFirm Offerでなければ、契約が締結されるまでそのOfferは取消可能です。
但し、この場合には、相手がAcceptanceの通知を発する前に、取消の通知が被申込者に到達しなければなりません。
Offerに対するAcceptanceは、その意思表示がOfferの提示側に到達した時に効力を生じることになります。
但し、商慣習などに鑑みて、Acceptanceの通知をすることなく、商品発送や代金支払いなどを行ったことがAcceptanceと考えられる場合には、それらの行為が行われた時に承諾としての効力を生じることになります。
国際間の売買取引では、Acceptanceをするかどうかを検討中に、相手にせかされて拙速に行動を起こすことでAcceptanceしたと見なされないように注意が必要です。
これらの特徴をよく踏まえ国際間貿易を行うことが法人の死活問題につながりかねないですので注意が必要です。ご参考になれば幸いです。
以上本日も最後までお読みいただきまして誠にありがとうございました。

以下当事務所HPです。よろしかったらお立ち寄りください
長崎の行政書士 深堀事務所
http://www.fukahorijimusho.com/

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