汚れを落として“美”を形作る、クリーニングビジネスの先鋭（2/3）

汚れを徹底的に落として「お客様の利益」を守る清掃術とは

　「汚れの種類や性質を研究し、洗剤から見直しを図りました」と、清掃改革に着手した済藤さん。市場には出回っていないプロ専用の特製洗剤を使用しています。ヤシの実などで作られた天然由来で、素手で触っても人体に影響がない安心安全な洗浄剤です。これをベースに、現場ごとに異なる汚れに合わせて、その場で最適にブレンド。効果的に機能させるため、洗剤の濃度や温度、時間、道具を選定し、様々なアプローチで汚れを取り去っていきます。その丁寧な仕事への取り組みも、済藤さんたちが考える「美フォーム」の信条のひとつです。表から見えない部分にもしっかりと目を光らせます。エアコンに至っては、一度バラバラに解体してから洗浄するなど、奥の奥まで“キレイ”にこだわります。しっかりと入念に行うのでそれなりの時間がかかりますが、かかった手間と時間の分だけ想像以上の仕上がりが期待できそうです。
　さらにもうひとつ、済藤さんたちが大切にしているのが、「お客様の利益を尊重すること」。家庭ごとに生活スタイルも様々で、汚れの具合や質も違います。実際の汚れの程度や質を見て、見積りを出すのが業界の主流ですが、「美フォーム」では、最初から明確な料金設定を提示し、追加料金を取らないといいます。また、丁寧な作業で家や家材の保全にも努めます。「取りにくい汚れも、強い洗剤や硬めのブラシを使わず、傷つきにくい方法を常に研究しています」。清掃業務がメンテナンスとしても機能すれば資産の維持につながり、結果的に家に費やすコストを抑えられる。そう信じて済藤さんたちは日々活動しているのです。

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