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コラム

事業承継税制とは?

事業承継のポイント

2016年10月17日

中小企業の事業承継を円滑に進めることを目的として、平成20年5月に経営承継円滑化法が成立しました。

この法律に基づき平成21年4月より施行された「相続税の納税猶予制度」及び「贈与税の納税猶予制度」をあわせて、「事業承継税制」と呼ばれています。

この制度は、中小企業の非上場株式等が世代間で承継される際に大きな税負担を伴うことがないように、相続税や贈与税の納税猶予をはかって中小企業の事業存続を支援するというものです。

どんなメリットがあるの?

事業承継税制のメリットは、同族会社の株式を事業承継する人が相続する場合に、自社株の一定数にかかる相続税の80%が納税猶予とされ、一定の要件のもと一定数にかかる贈与税の全額が免除される点にあります。

このメリットを受けるためには、雇用維持などの条件を満たす必要があります。

といっても、承継後に事業を縮小した場合など、要件を満たさなくなった例も少なくありません。そのような場合でも、猶予されていた税額と利子税0.9%程度の納付で済むことから、この手法を利用して次世代に承継させることができれば、猶予税はそのまま免税で大きなメリットを得ることができます。

知っておきたいデメリット

事業の継続には、形式的に会社の名前を残すだけでなく、承継後5年間は平均して雇用の8割以上を維持するという条件があります。

そのため、景気のあおりで業績が変動した場合でも雇用維持をしなければ、特例の適用が終了してしまいます。業績が変動してリストラをしなければいけない時は、会社の資金繰りに苦労をしていることが予想されます。そんな時に、会社の経営者でもある株主自身に猶予されていた相続税の負担が課せられる、といったことがデメリットと言えるでしょう。

もう一つのデメリットとして、この事業承継税制とは、あくまでも株式会社に関する制度であるという点です。株式会社ではなく個人事業であった場合は、世代交代などをする際には、個人事業主であった人が、廃業届を出す必要が生じます。そして、事業を引き継ぐ人が新たに開業届を出すことになるので、株式会社とは異なります。

平成27年以降の取り扱いが見直し。より活用しやすい制度に

【事前確認が不要に】
平成25年3月までは、この制度を利用したい場合には、事前に経済産業大臣の認定を受ける必要がありました。しかし、同年4月からは事前確認をしなくても認定申請が可能になりました。

【後継者の引き受け手が拡大】
親族以外を後継者とする場合についても納税猶予制度の適用が認められ、後継者の引き受け手が拡大したのも大きなポイントです。中小企業では高齢化が進み、後継者が育たないケースがあるほか、後継者にしたい人物が身内ではない場合もあり、経営者を悩ませてきました。

【役員を退任しなくてもよい】
これまでは、先代経営者が贈与税の納税猶予制度を利用したいときは、 役員を退任する必要があり、会社に残ることは認められていませんでした。
しかし、今回の改正では役員を退任しなくてもよくなり、先代経営者の持つ経験や知識をフルに活用して次期経営者を盛り立てていくことが可能となります。

他にも細かい取り決めはありますが、詳しく確認して上手に活用していきたいものです。

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