マイベストプロ信州
米澤吉二

確かな腕と目利きで、住まいや車を美しく修復するプロ

米澤吉二(よねざわよしじ) / リペア・メンテナンス

トータルリペア工房吉楽

コラム

住宅傷補修、パーティクルボード陥没穴リペア!報告

2021年11月29日 公開 / 2021年12月1日更新

テーマ:パーティクルボード補修リペア

コラムカテゴリ:住宅・建物

引戸、ドア、家具などに多い空洞素材キズ補修



引戸1

大工さんより新品の引戸のキズ補修ご依頼いただきました。中が空洞の引戸に陥没穴が開いたキズでした。

中が空洞の素材は戸や家具などに多く使用されていますが、リペアする側からは、フローリングなどに比較したいへん手がかかります。というのも、キズの数倍の大きさで周辺が陥没しているからです。ところがこの陥没は目立ったキズがある段階では見えません。キズが直り光が均一に当たると陥没した箇所が影になって鮮明に見えてきます。この陥没はキズの2~3倍近くあるのが一般的です。このことを前もって認識しておかないと後々面倒なことになってきます。今回もそのことを説明して、施工日程を決定しました。

プリント合板でなく、パーティクルボード!



引戸2


キズは長手方向で直径15mmほどですが、スケールをあてて隙間を見ると陥没した凹みは約40mmの長さになっていました。キズを埋めるにはパテを50mm程度の範囲で覆うことになります。パテの足付けにサンドペーパーを当てた瞬間、木目の色が落ちました。プリント合板だと思っていた引戸はパーティクルボードでした。

「施工範囲を広げるな!」の鉄則に反し!




引戸3

住宅用の材料は天然木の無垢材から、突板、プリント合板、さらに今回のパーティクルボードなど多岐に渡ります。リペアで問題となるのは素材表面の強度で、特にプリントされたシートが貼り付けられた素材は強度に大きな差があります。化粧ベニアと言われ昔からあるプリント合板はそこそこの強度があり問題ないのですが、今回の素材は図に示す、表面にプリントされて紙を貼ったもので、リペアに用いられる溶剤、充填剤、サンドパーパーによるサンディングに耐えられないものが非常に増えているようです。(実態はよくわからない)
紙の厚さは0.06mmですが、サンディングで剥げてしまい段差が発生します。この段差を消そうと削るとまた次の部分が剥げてしまうの繰り返しで、リペアの鉄則「施工範囲を広げるな!」の真逆になってしまいました。「0.06mmの段差なんか?」と思われるかも知れませんが、引戸のような平らなものは光の当たり具合で0.06mmはクッキリと見えてしまう段差です。

エアーブラシ出動!プリント紙の段差を修正しながら下色着色!



引戸5



引戸00


パーティクルボードのリペアは初めてではありあせん。これまでも苦戦してきましたが、今後のことを考えると本格的に対応を考える必要があります。


引戸6

引戸7

下色の着色、木目の再生、艶を合わせを兼ねてコーティングで終了しました。

引戸11

引戸12

引戸13

今回のキズがフローリングでしたらゆっくりやっても1時間はかからないと思いますが、その数倍の時間をついやしてしまいました。ご依頼いただいた大工さんは「いい!いい!ぜんぜん判らない!」と喜んでいただけましたが、今現在、家具の60%はパーティクルボードだと言われています。「ウッドショック」が叫ばれている今、そして今後を考えますと素材に合せてリペアも変わらざるを得ない事を強く認識しました。大きな課題を残したリペアであり、勉強になったリペアでした。


#住宅のキズ補修はトータルリペア工房吉楽へ!
#自動車の内装キズ補修もリペアのことなら工房吉楽へ!
#長野県千曲市リペアの工房吉楽!

この記事を書いたプロ

米澤吉二

確かな腕と目利きで、住まいや車を美しく修復するプロ

米澤吉二(トータルリペア工房吉楽)

Share

コラムのテーマ一覧

米澤吉二プロへの
お問い合わせ

マイベストプロを見た
と言うとスムーズです

お電話での
お問い合わせ
090-4181-5413

 

不在時は折り返しますのでメッセージを残して下さい。

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

米澤吉二

トータルリペア工房吉楽

担当米澤吉二(よねざわよしじ)

地図・アクセス

米澤吉二のソーシャルメディア

instagram
Instagram
facebook
Facebook

米澤吉二プロのコンテンツ

  1. マイベストプロ TOP
  2. マイベストプロ信州
  3. 長野の住宅・建物
  4. 長野のリフォーム・内装工事
  5. 米澤吉二
  6. コラム一覧
  7. 住宅傷補修、パーティクルボード陥没穴リペア!報告

© My Best Pro