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コラム
バレエコンクールとは何か?Part 9 「覚悟を決める」
2021年4月8日
結果を素直に受け止める
コンクール…おさらい会ではないですから、もちろん結果が出ます。
時には辛い結果も受け止めないといけません。
辛い結果だから、と言って審査が不公平だとか、結果に納得出来ないとか、自己擁護をするのは簡単です。一番傷付かなくて済む方法ですし。
しかし、それは例えば子供が歩いていてうっかり石につまづき、その石に対して
「なんでこんなところに石があるんだ!」
と怒鳴っているのと同じレベルになります。
石があるなら除けて歩けばいい、つまづきたくなければ注意して歩けばいい…それだけです。石に文句を言ったところで何にも問題は解決しません。
自分の「良かれ」は万人に受け入れられるとは限らない
私は子供たちにこんな例えを話します。
「もしみんながカレーが好きで、そこのお店の人が良かれ、と思って舌がヒリヒリするくらいのカレーを出されたら、文句言わずに完食する?」
「しません。残します」
「もしくは甘いカレーが好きなんだね?とお砂糖のかたまりみたいなカレーを出されたら?」
「食べません。残します」
と。
ご理解いただけますか?人の好みはそれぞれで、世界中の審査員が全員同じ評価は下さないわけです。
どこかのコンクールで1位なら、全てのコンクールで認められるべきだ、なんて考えはむしろ傲慢です。
参加する人も指導者も、良い結果だろうが、悪い結果だろうが、それを冷静に受け止めるべきですし、それが結果重視のスポーツとは違うところではないでしょうか?
バレエはそんなに単純なものではなく、まして全幕物のバレエが2時間以上あるのに、2分程度のヴァリエーションがその後の人生を決める、みたいな、そんなレベルではない。
一番大事なのは2時間近くある全幕物のバレエを踊れるだけのパッションと精神力を持っているか、持っていないか、というバレエの世界を
「ちょっとコンクールという場で覗いてみませんか?」
というのが、コンクール。
あくまで通過点であり、長いバレエ人生においてはスタート地点、いやスタートにも到達していないくらい、まだまだ生まれたての赤ちゃんくらいのレベルなんだ、と悟った瞬間に
「コンクールに参加する意義」
が、はじめて理解出来るのではないでしょうか?
全てを受け入れる覚悟が決まった瞬間、それが自分の弱さに打ち勝てた時だと思います。
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