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コラム

家の選び方はそれで失敗しない?家づくりの優先順位はこの4ポイント

2022年11月27日

テーマ:マイホーム計画

コラムカテゴリ:住宅・建物

新築の家づくりで叶えたい希望をあれこれ考えるのは楽しい反面、やり直しは効きませんから絶対に失敗は避けねばならないと考えると、ちょっと悩んでしまう事もあるかもしれません。
「こんな家が良いのでは」「大切なことが他にも有るのかも」
色々なハウスメーカーを比べているうちに家の選び方がわからなくなり、頭の中が大混乱になってしまう方も多いものです。
予算や規模、機能的にも目に留まったもの全てを選ぶことは叶いません。
そんな時、何を重視すれば良いのか優先順位が明確になっていなければ、家選びは迷いの連続となってしまうでしょうし、選び方がまずければそれこそ失敗をまねきかねません。
とは言うものの優先順位を付けるといっても、重視すべきポイント自体が不明瞭な状態で悩んでいる方もいるのではないでしょうか?
そんな家選びで悩んでいる皆さんに、失敗しない家づくりには不可欠な、家の選び方でおさえておきたい優先順位を整理しやすくする為のポイントを4つのテーマに分けてお話ししていきます。


・家選びの優先順位を4つのポイントで整理する


家選びの失敗事例でありがちなのが、アレもコレもと目移りしている内に何を最優先で選べば良いのか訳がわからなくなってしまい、新築完成後に判断の誤りに気付くという後悔です。
「このハウスメーカーの間取りは気に入ったけど断熱性はあっちの方が」
「太陽光発電入れると予算オーバー」
「デザインは気に入っているけど窓が小さくて部屋が暗い?」
間取りの希望、断熱性能の優劣、希望の装備と予算の関係、デザインと暮らしやすさといったように、異なるテーマ同士を選び方の争点にしてしまうと、どこで優先順位を付ければ良いのかこんがらがってしまい冷静さを欠いた判断に至ってしまうという経験は、大なり小なり多くの方の家づくりに見られるパターンではないでしょうか。
本来なら比較の対象にならない異なるテーマ同士を無理に比べるような選び方では合理的な家づくりとはかけ離れ、最終的には感覚任せの判断なんて事にもなりかねません。
これでは失敗を誘引してしまいそうですね。
そこで、個々の家の選び方のテーマとして掲げたものを、いきなり並べて優先順位を思案するのではなくて、大分類してみては如何でしょうか。
それらがどのような分野で利点があるかをジャンル分けした上で優先順位を検討し選んでいくのです。
例えば次のようにポイントを整理する方法が考えられます。

  • 家の機能性
  • 家の快適性
  • 家の信頼性
  • 家の経済性

それぞれどの様なテーマがこの4つの分野に該当するのかひとつひとつ整理してみましょう。

・家の機能性

機能性とは、「使い勝手」とも言い換えられましょう。
暮らしやすさ、効率の良さといったものがこれに該当します。
多くの方にとって新築の住まいでの暮らしが始まった時に真っ先に体感し、住まいの評価を大きく左右するポイントが家の機能性であるかもしれません。
家の機能性としてあげられるポイントをいくつか並べてみましょう。
 
 

間取り

家事や室内の移動がスムーズに動作する為の「動線」の工夫、効率よい作業や家財保管の為の「収納」の工夫、面積の数値のみにとらわれずに合理的な家具配置を可能とするか「室内収容力」といった要素が間取りの機能性を左右します、家の選び方の基本ともいえるテーマである事は言うまでもありません。
また、外観に関わる屋根形状や軒の形状も、日の直射や雨の吹き込みといった自然環境をコントロールする機能に関連すると共に、間取りに左右されるケースもありますので注意を払いたいものです。

 

設備

効率良い家事をサポートしてくれるキッチン周りの食器洗浄器始めとした機器や、調理配膳に適した器具レイアウトは、設備の工夫による家の機能性を向上させるにあたり注目が集まるポイントです。
また、洗面室や浴室の機器、床壁といった仕上げ材に清掃が容易なものを選ぶ事もこれに即したテーマのひとつでしょう。
但し選び方の上で注意したいのは、あくまでも家の機能を大きく左右するのは「器」たる家の間取りであって、設備機器はその補助にすぎず、多くの設備機器の耐用年数は家本体のそれには及びません。
選び方のテーマが間取り、設備の間でバッティングした際の優先順位で、この辺りに注意しながら選択をすると宜しいのではないでしょうか。
案外、このバランスを欠いた故の失敗談は起こりがちなものです。

・家の快適性

家1
いくら使いやすい機能的な住まいが実現できたとしても、それがすなわち快適な暮らしに直結するとはかぎりません。
快適な暮らしとは「居心地の良さ」という言い方も出来ますが、先程の機能性は生活内での「動き」に着目したポイントですが、快適性は主に「静態」の中で享受できる要素が数多くあげられます。
それでは家選びの際、快適性を左右するポイントとはどんなものが考えられるのでしょうか。
感覚的のものにより評価される要素である故に一口にまとめきれるものではないのですが、次の様なものがイメージしやすいのではないでしょうか。

 

自然環境の取り込み

日当たりの良いリビングや風通しの良い室内環境は心地よいものです。
暮らしの中での快適性は新築後の満足度をを最も左右する重要な要素でありますが、自然環境の効果を享受する事で快適性は更に向上します。
但し注意すべきは、これらの効果を充分に享受できていない事が新築完成後に気付いたとしても、設備機器など他の代替手段では自然環境と同等の効果を得る事は叶わないと言うところがポイントです。
太陽光線や自然の心地よい風と全く同質の効果を再現する事は出来ないのです。
他の要素に気を奪われここが疎かになってしまうと、新居での暮らしは四季を感じ取れない味気ないものになってしまいかもしれません。
一戸建ての住まいにこうした期待を抱いている方には入居後失敗に気づく前に着目すべきテーマといえるでしょう。

 

空間のゆとり

家の快適性を左右するものとして空間のゆとりを要素のひとつにあげる方も多いかもしれません。
ゆったりとした居住空間はやすらぎをより深める効果をもたらす事もあるでしょう。
時には機能的観点では充分に要件を満たしていたとしても、更なるスペックの加増は単に「ムダ」ではなくて「ゆとり」の効果として享受できる場合もあります。
但し、このゆとり空間が過大になり過ぎれば最後の項で触れる経済性において課題が生じる事も考えられますので「ムダ」と「ゆとり」の加減のバランスの取り方がポイントになります。

 

断熱性能

家の断熱性も快適性の重要なテーマのひとつです。
冬の暖かな暮らしは新築マイホームの充実を実感する事にもつながるはずです。
こうしたテーマを重視していくと各ハウスメーカーの断熱性を示すカタログスペックに関心が集まるところですが注意も必要です。
断熱性能を左右する部位として窓が重要な位置付けなのはご存知の方も多いと思います。
対策としては高い断熱性能の窓を設置する事が有効なのは勿論なのですが、開口部面積の縮小も効果を上げる事に結びつきます。
但し、これを過度に行えば前述した「自然環境取り込み」「空間のゆとり」は阻害されてしまいますね。
これは割と起こりやすい失敗です。
家の快適性としてどの要素を重視するのかを整理した上での選び方が大切です。

 

デザイン

どうせ新築するのなら、デザイン面においてもこだわりの家づくりを目指してみたいという思いは、少なからず多くの方が願っているテーマのひとつでしょう。
ゆったりとリビングのソファでのくつろぎで得られるインテリアデザインの充実感、庭から眺めるマイホームの姿に見惚れる瞬間、これらも家の快適性に属するテーマと言えるでしょう。
但し、デザインに選び方の優先順位が過度に偏り、新築完成後に暮らし始めてから他の要素の不備に気づくというパターンも起こりがちな失敗です。
全体のバランスを考えながらデザインの優先すべきポイントを盛り込んでいく必要があります。

・家の信頼性

工事
機能的で快適な住まいが実現したとしても、その状態が長く保持できなければ家づくりの成果は中途半端に終わってしまいます。
その為には家の耐震性、耐久性、メンテナンス性、ハウスメーカーのアフターサービス含めた保証体制といったものも家の選び方の中で重要なテーマになるはずです。
しかしながらこれらは外形的には現れにくい要素でもあり、家選びの優先順位の中で顕在化した他のテーマに押され埋没してしまう事もままあるようです。
他の要素が満たされていたとしても、これを安易に優先順位で劣後させてしまっては後々後悔を招いてしまうかもしれません。
信頼性の犠牲の上に他の要素が成り立っていたとするならば、その家づくりは将来的に失敗につながる恐れがあると言う事です。
そういった意味で注意を払う事を怠らない様にしたいテーマといえるでしょう。

・家の経済性

ここまで上げてきた家の機能性、快適性、信頼性といったテーマは新築した家そのものの性能とも言えるべきジャンルですが、直接はそれらを左右するものでは無く経済的な効果をもたらすにとどまるテーマもあります。
これらは分けて評価すべきでしょう。
代表格が太陽光発電システムです。
新築の住まいに太陽光発電システムを搭載するか否かで暮らしの様相は直接的には変わりません。
電気を従来通り電力会社から買うのか、一部または全てを自前で発電するのかによっての変化は経済的な効果に限られます。(但し停電時のリスク対策としての効果もありますのでこれは別途評価します)
別な言い方をすると太陽光発電システムを搭載する事に要した費用とそこから得られる経済的効果、加えてどの程度の発電能力の機器を設置する事で効果がどの様に変化するかが選び方のポイントになる訳で、他の家の効用とこうした効用を混同してしまい冷静な判断を損ねてしまってはいけません。
他にも燃料電池や蓄電池といったものも同様です。

・優先順位を整理して確かな家選びを

住宅購入は失敗したからといって容易くやり直しは効きません。
だからこそ誰もが慎重に家の選び方を模索するのですが、表面的なアレコレをただ並べてしまうと、どれもこれも重要な事柄に思え中々優先順位が付けられないものです。
そんな時に今回例示した4つのポイントで整理し、どのテーマに属するのか?それらのどのテーマを重視していくのか?を冷静に分析する事が、的確な判断を導く手掛かりになるのではないでしょうか。
但し、ひとつの物事が全て今回掲げた4つの複数に該当する事も勿論あります。
そんな時、複数のプラス効果をもたらす案は判断材料として優先順位にもプラスに作用するでしょうし、一長一短な案であれば採用には多少冷静になるべきなのかもしれません。
家づくりに真剣になる程に、失敗や後悔を避けようとすると思い込みや思い入れに固執してしまう事は起こりがち。
そんな時にこそどんな効果を生む事に繋がる案なのか冷静に見極め間違いのない家選びを進めたいですね。


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この記事を書いたプロ

栗山琢磨

満足が続く家づくりと家計設計相談のプロ

栗山琢磨(パートナーズライフプランニング)

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