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堀克昌(ほりかつよし) / 歯科医

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コラム

日本で肺炎で亡くなる方が増えた理由

2014年11月4日

テーマ:歯周病

コラムカテゴリ:医療・病院

コラムキーワード: 糖尿病 食事糖尿病 症状糖尿病 予防

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耐性菌率が20%を超えると、その薬は第一選択から外される。ということを念頭に置いてもらいたい。

近年、ジスロマックというマクロライド系抗菌薬が注目された時期があった。

このマクロライドの肺炎球菌に対する耐性菌比率は、ドイツで9.5%(1999-2000年)、ブラジルで15.3%(1999-2000年)であるのに対して、日本では同じ1999-2000年では77.9%である。

おまけに2011年のデータでは、さらに89.5%に上がっている。

これでは、肺炎球菌感染症に対して日本ではマクロライドが使えない。

実はこの2011年には、日本ではマイコプラズマ肺炎が大流行した。

マイコプラズマはペプチドグリカンを持たないため、ペニシリンやセファロスポリン(といった細胞壁合成阻害薬)は効かない。

そのため、テトラサイクリンやマクロライドが使われるわけであるが、日本ではマイコプラズマでも耐性化が進んでいて、ほとんどの抗菌薬が効かないというのが問題とされている。

(ぺリオバカ養成講座 より)

*****
歯科で、歯周病をジスロマックという抗菌薬で治すという考え方が流行した時期がありました。

歯周病は、細菌感染だから、抗菌薬を服用すれば治るだろうということで、歯周内科という分野として、認知されました。

歯周病は、単なる細菌感染症ではなく、バイオフィルム感染症なので、抗菌薬を服用しても、経時的には元に戻ってしまいます。

しかも、腸内フローラを破壊することも近年明らかになってきていますから、歯周病は治らず、しかも免疫の6割を司る腸内も壊滅的な状態となることが危惧されます。

さらに、数年前に、日本人の死亡原因の第3位にこの肺炎がエントリーしていたのですが、ジスロマックの耐性菌比率が諸外国に比べて大幅に高いことも関係していると考えられます。





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