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堀克昌

インプラント・歯列矯正のプロ

堀克昌(ほりかつよし) / 歯科医

堀歯科医院

コラム

徹底した歯周病治療が導くものとは!

2011年1月29日

コラムカテゴリ:医療・病院

コラムキーワード: 歯周病 口臭歯周病 治療歯周病 予防


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歯肉からの出血が気になるという方が来院しました。

お口の中を拝見すると、歯列不正の程度が激しく、咬み合わせにも問題があることが分かりました。

また最も歯牙が窮屈に並んでいるところには、虫歯がありましたが、虫歯を除去しようとするとすぐに歯肉から出血が認められ、ハイブリットレジンのダイレクトボンディングを行うことが出来ませんでした。

(接着剤が十分に浸透する状態でないと、ダイレクトボンディングの成功はあり得ないのです。)

そこで痛みがないことも幸いして、まずは歯周病の治療を優先し、徹底的に歯肉の炎症を除去することになりました。

定期的に来院していただき、歯磨き指導や歯石除去、レーザー治療などを行ない、だいぶ歯肉の状態も改善されました。

ここでようやくハイブリットレジンのダイレクトボンディングの出番です。

歯肉に炎症があると、そこに虫歯があっても半分は歯肉の上、半分は歯肉の下という状態は少なくありません。

歯肉の下の虫歯は接着がうまくいかないために、ダイレクトボンディングをきれいに行なうことが出来ないのです。

歯周病治療が功を奏して、虫歯が完全に歯肉の上に姿を現していました。

こうなると、ダイレクトボンディングも確実に行なうことが可能になります。

ハイブリットレジンのダイレクトボンディングは、一見保険のレジン充填と似ていますが、決定的に異なるのは、充填後の色調と表面性状です。

保険のレジン充填では単色のレジンを充填するだけなので、色調のマッチングが困難ですが、ダイレクトボンディングなら積層充填を行うので、色調のマッチングが比較的可能となります。

また表面性状については、保険のレジン充填の場合、ざらざらした感じが残りますが、ダイレクトボンディングの場合には、フィラーの大きさが小さいので、つるつるに仕上げることが可能となります。

個人的には歯磨きがうまくいっていなくて虫歯になってきた部位に、治療後に汚れが付着しやすい”ざらざら”したものを充填することは望ましいことではないと考えております。

(エナメル質という”つるつる”した場所でも虫歯になった患者さまに、虫歯治療とはいえ、同部位を”ざらざら”な状態にしてしまえば、再度虫歯になってもそう不思議ではないからです。)

この分野に限った話ではありませんが、やはり保険診療で良い治療というのも、こと材料の面からみてもなかなか難しい側面があると言わざる負えません。












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