都市開発から個人の資産問題まで頼りになる不動産鑑定士（1/3）

世界市場で活躍中。三重県屈指の不動産カウンセラー

　普段の暮らしのシーンでは、なかなか接する機会のない「不動産鑑定士」。この国家資格を取得し約35年になる不動産鑑定のプロ・池田太一さんも「私達の職種を一生知らないままの人も、きっと多いのではないでしょうか」と朗らかに笑い飛ばします。けれど実は、私たちの暮らしの根っこを支える大切な仕事。例えば年に一度ニュースで見る「地価公示」。その数字を定めているのが不動産鑑定士です。池田さんは地価公示・三重県内調査の代表幹事を務めた経歴を持ち、平成21年には時の国土交通大臣より感謝状が贈られました。
　長年の実績からさまざまな勉強会のゲストとして招かれることも多く、例えば平成22年には愛知県のバンカー（銀行家）に向け「おかげ横丁・おはらい町通り周辺の地価動向」というテーマで講演を行いました。三重県民にはなじみ深いお伊勢さんの町も、不動産鑑定士という立場で深く関わり、長く見つめています。不動産鑑定士を目指す人に向けた、実務修習の講義を担当したこともあります。

　さらに、日本中の不動産を鑑定する全国組織である（株）日本不動産鑑定パートナーズの常務取締役も務める池田さん。三重県内にとどまらず、日本全国の都市づくり、不動産鑑定に携わっています。
　世界のマーケットを見据え日本の不動産評価を世界基準（IFRS）に変換したり、海外の不動産鑑定を行ったりも。今年にはRICS（英国王立勅許鑑定士協会）のRegistered valuersにもなりました。これは世界14万人の会員数を誇る組織で、日本の鑑定士ではまだ2人しかいないといいます。

　不動産鑑定士から一歩発展したカウンセリングやコンサルティング業務も行っています。
「例えば企業経営者や資産家の方に向け、不動産の有効活用に関する企画・提案を行っています。また不動産投資に関するアドバイス、不動産相続を中心とした遺産相続の事前準備をお手伝いさせていただくことも。事業整理・譲渡に関するご相談も承っています」。

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