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松林秀典

三重県の省エネ調査機関の先駆けとして認定されたプロ

松林秀典(まつばやしひでのり)

有限会社松林工業

コラム

見積り

色々な現場の見積りをさせていただきますが、建築の見積りって難しいところがたくさんあります。

中でも一番難しいと言えるのが、現場を見ることもなくお客様のお話だけで「概算でいいから金額を知りたいんです」というケースになります。

ハッキリ言って、現場を見ない限りは見積りはあくまで予測にしかすぎませんので、実際に必要となる金額との差が大きくなる可能性が高くなります。

また、現場を見ることができても、実際にお客様と現地で打ち合わせができない場合は、意思の疎通がうまくいかずに金額の差が大きく出てしまうこともあります。

とはいえ、高めに書けばいいのではないかという安易な考えではお客様の信頼を得ることは難しく、実際の金額との差が出てしまえば、やはり信頼関係を結ぶことはできなくなってしまいます。

そういう意味では見積りは慎重にさせていただきたいところですが、そうも言ってられないというのが現実ですね。

ところで、建築の見積りの中には一式という見慣れない表記があります。

これは、小規模な現場の場合によく使います。

例えば、壁一面クロスの張り替えをする場合と、ほんの少し換気扇の跡が汚れているからそこだけ張り替える場合を想像してみてください。

壁一面であれば、長さ3mで天井の高さ2.5mとすると7.5㎡ありますが、換気扇の跡が汚れているなんて言う場合1㎡もありません。

そこで、㎡単価で計算していると全く仕事として割が合わなくなってしまうのです。

というのも、大きな現場でも、小さな現場でも量の違いはあれども仕事の工程に変化はありません。

クロスの場合だと、古いクロスをはがす→下地のパテ処理→新しいクロスを貼る→シーリング処理といった基本工程は先程の例でも同じなんです。

7.5㎡のクロス貼りを㎡単価1,500円で受けるとします。11,250円で諸経費を伴って15,000円くらいの見積合計金額になります。(これでも採算は厳しいですが・・・)

同じ様に0.5㎡の換気扇周りだけのクロス張り替えを考えると、同じ㎡単価で計算すると750円。諸経費をいくらつけても3,000円にもなりません。

それでも職人は同じ手間ひまをかけて仕事をするわけで、材料費も必要となるわけですから、このように小規模な場合は㎡単価で考えてしまうとまったく採算が採れなくなるわけです。


そこで、利用する単位が「一式」です。

「基本工程は変わりなく、全部やりますよ。」という意味が込められています。(これは僕の自論です、他の会社がどう考えているかはわかりません。)

また、消耗材料や、運搬にかかる経費なども「一式」で表します。

これについては、単位がないので「全部でこれだけ」という意味での単位です。

なので、小規模のリフォームなどには一式を使うことが多くなります。

つまり、ある程度の規模の工事で、見積りに一式ばかりなんていう業者の場合は要注意です。

㎡単価を拾う技術がない可能性もあるわけで、いわゆる「どんぶり勘定」で仕事をしてぼろもうけしている業者という疑いも考えられます。

見積りの難しい所は、㎡単価で表せない、予想外の埋設物等が出てきた時の対処にかかる費用をいかにお客様に理解してもらえるように計算できるかというところにあります。

もちろん、そういった金額については当然一式で表されるのですが、そこをしっかりと見ることができるかどうかは経験にかかってきます。

見積金額で不明瞭なところがあれば、しっかりと確認するということも大切ですし、何か気になると思う部分があれば別の業者に聞いてみることも大切ですので、どんな仕事でも業者を選ぶ際は注意して見積り金額を精査することをおすすめします。

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