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菊岡かつら

人の心に響く「話し方」を伝授するプロ

菊岡かつら(きくおかかつら) / 話し方スクール経営

株式会社ヴォイスコレクション

コラム

心が響き合う、ウェディングの一コマ

2020年6月12日

テーマ:コミュニケーション

コラムカテゴリ:メンタル・カウンセリング

コラムキーワード: 対人関係療法再婚 婚活プラス思考 トレーニング

チャペルの扉が開くと
ウェデイングドレス姿の新婦が父親のエスコートでバージンロードを歩き始める。
天井にある大きな窓から光が射し込み、スポットライトのように新婦を照らす。
表情はとても明るく凛としている。

ゲストはそれぞれの祝福の気持ちを笑顔とアイコンタクトで贈る。
「おめでとう!! 幸せになってね。色々あったけど、
それを乗り越えてきたあなただから、大丈夫。ここにいるみんなが応援してる!」
(新婦は10数年前に大きな事故に遭遇し、苦難の日々を乗り越えてきた)

それに応えるように新婦も微笑みを浮かべる。
「ありがとう!私、幸せになります。
大丈夫よ。穏やかに、そして強く生きて行きます。愛する人と、共に。」

そんな声が聞こえてきたような気がした。

これは私が携わったウェデイングの1コマです。
私は年間約150件ほどのウェデイングの司会を担当してきました。
喋ることを仕事とし、話し方やコミュニケーションを教える講師でもあります。
”声に出して伝えることの大切さ”をお伝えしている私ですが、
言葉を発しなくても心に響き合うコミュニケーションができるんだ!
と衝撃を受けたのが、このウェディングの1コマを目の当たりにした時でした。

コミュニケーションの語源はラテン語のCOMUNIS(コムニス)という言葉で、
”分かち合う”という意味があります。
自分の想いや考えを相手に伝えることは大切ですが、
それだけではコミュニケーションの半分に過ぎず、
相手の想いや考えを受け取ることができた時に初めて”コムニス”は成立するのです。

ビジネスシーンやプライベートにおいても、様々なシーンでのトラブルの多くは
ミスコミュニケーションによるものだと言われています。
言ったつもり。聞いたつもり。伝えたつもり。分かったつもり。
でも伝えきれていないし、届いていない、受け取れていないし、理解できていない。
こんなことは日常茶飯事です。

人は伝えたいように伝えるし、聞きたいように聞く。
自分の観念(自分特有の捉え方)のフィルターを通して、身勝手に伝えたり聞いたりする。

言葉を伝えるのではなく、想いを伝える。
言葉を受け取るのではなく、想いを受け取る。
言葉の奥にある想いを贈り合い、受け取り合い、同じ想いを感じられた時に
コミュニケーションはとても良質なものとなるのでしょう。

前にあげたウェデイングの1コマは、言葉はなくても溢れんばかりの想いを贈り合い、
受け取り合っていたからこそ、そこにいる人たちは自然に感動の涙を流し、
じ~んと心に響く温かな気持ちを感じられたのでしょうね。
まさに、素敵なコムニス! ”分かち合い”が行われていた、というわけです。

今こそ、大切な人との ”分かち合い” 意識してみませんか。

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