マイベストプロ京都
田中裕晃

夢のマイホーム購入を支援する家計改善のプロ

田中裕晃(たなかひろあき) / ファイナンシャルプランナー

大峰FP事務所

コラム

中古住宅購入時の税制上の注意点

2019年11月17日

テーマ:不動産購入

コラムカテゴリ:住宅・建物

コラムキーワード: 贈与税相続税

中古住宅を購入する場合、新築住宅と比べて次のような事柄に注意しなければなりません。

①建物の物理的状況(補修や設備の取り替えが必要かどうか)
②建物の法的状況(既存不適格や違反建築、建ぺい率・容積率の超過など)

②に関しては重要事項説明をよく確認することである程度の状況は把握できるでしょう。
①はなかなか判断しにくいと思いますが、建物の築年数や使用状況、改装履歴、空き家になってからの年数などによって大きく変わります。ある程度老朽化した建物であれば、それなりの改装費用を見積もっておく方が無難でしょう。

さて、そういったモノ自体に関わる事柄以外にも、中古住宅購入時には気を付けるべきポイントがあります。ここでは、税制上の優遇措置に関しての注意事項をご紹介します。


住宅購入に関係する税制上の優遇措置には、以下のようなものがあります。

A 住宅借入金等特別控除(通称:住宅ローン控除)
B 住宅取得資金等贈与の非課税特例
C 相続時精算課税制度(贈与者が60歳未満の場合)

Aの住宅ローン控除は一番有名ですが、住宅ローンを組んで住宅を購入した場合、年末時点のローン残高の1%が10年間所得税・住民税から控除されるという仕組みです(購入物件や時期によって限度額、年数は異なります(以下の特例も同様))。
Bは、住宅購入資金を両親や祖父母からもらった場合、一定額までは贈与税がかからないという特例です。
Cは、両親や祖父母から2500万円までは一旦非課税で贈与を受けることができ(超えた分は20%の贈与税がかかります)、相続発生時にその贈与分を精算して相続税を計算するという仕組みです。相続財産の先渡しと考えれば分かりやすいかもしれません。贈与する側が60歳以上でないと使えない制度ですが、例外として住宅取得資金であればこの年齢条件は無視できます。

いずれも共通する条件として、

・住宅を購入・建築するための資金であること
・その住宅に期限までに住むこと
(Aは取得の日から6ヶ月以内かつ12月31日時点で継続して住んでいること、BCは贈与を受けた翌年の3月15日まで)

などが挙げられます。
他にも、所得の制限や年齢条件、他の特例との併用の可否など、詳細条件が定められていますので、利用を検討する場合は事前に確認が必要です。


ここで特筆すべきは、購入・建築する住宅の条件です。
まずは以下をご覧ください。

ア、登記簿上の床面積が50㎡以上240㎡以下で、床面積の二分の一以上が自己の居住用であること(A、Cには床面積の上限規定がありません)
イ、建築後20年(耐火建築物の場合は25年)以内であること
ウ、イの年数を超過していても、耐震基準適合証明書があるもの

床面積も注意が必要ですが(マンションの場合はパンフレット面積と登記簿面積が異なるので特に)、それ以上に気を付けるべきは築年数です。
木造で築20年を超える物件や、鉄筋コンクリート造のマンションで25年を超える物件の場合、基本的にABCの特例措置は適用できないものと考えておくべきです。
耐震改修工事をしていて、耐震基準適合証明を取得している場合は(ウ)の条件を満たしますが、現実的にはそういった物件は稀でしょう。

さらに、所有権を移転する際の登録免許税にも影響があります。

売買による所有権移転登記の登録免許税の税率は通常2%ですが、一定の条件を満たす住宅用家屋については0.3%に軽減されます。この「一定の条件」というのは、まさに上に挙げた(ア)(イ)(ウ)の条件なのです。
登録免許税は「固定資産税評価額×税率」ですので、仮に建物の評価額が1000万円だとしたら、17万円の差が生まれます。
また、ローンを借りる場合に抵当権を設定しますが、それにかかる登録免許税も通常は0.4%、軽減措置適用物件なら0.1%と差があります。

このように、築年数次第で税制上の特典が受けられるかどうかが大きく変わります。
中古住宅にも魅力的な物件はたくさんありますが、もし特例ありきで住宅購入を検討しているのなら、この点は特に注意しましょう。

この記事を書いたプロ

田中裕晃

夢のマイホーム購入を支援する家計改善のプロ

田中裕晃(大峰FP事務所)

Share
関連するコラム

田中裕晃プロへの
お問い合わせ

マイベストプロを見た
と言うとスムーズです

お電話での
お問い合わせ
075-706-0800

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

田中裕晃

大峰FP事務所

担当田中裕晃(たなかひろあき)

地図・アクセス

田中裕晃のソーシャルメディア

facebook
Facebook

田中裕晃プロのコンテンツ