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宮本直

鍼灸の施術と運動、日常生活のアドバイスで健康へと導くプロ

宮本直(みやもとただし) / はり師・きゅう師

長岡京 季(とき)鍼灸院

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コラム

原因不明の膝の痛み、加齢とか言われても…その正体と対処法、また東洋医学の考え方

2021年9月14日

テーマ:身体のコト

コラムカテゴリ:美容・健康

コラムキーワード: 東洋医学セルフセラピー膝の痛み


膝の痛みはなかなか辛いですよね。自分も痛みで走れなくなってしまったことが2回あって、その時は世界が終わったような気分になったことをよく覚えています。
走っている人、運動している人の場合は原因が見つけやすいし、その原因に影響している因子を一つずつ取り除くことで改善することが多いです。
もちろん、走っていることや運動していることに原因があるので当然ですね。では、思い当たる原因がないのに急に痛みが出た場合はどうでしょう?

思い当たる原因がない膝の痛み、それは「退行変性」…

これは多く場合40歳以降の方に見られるもので、加齢による退行変性が原因と考えられます。「退行変性」…聞き慣れない言葉だと思うのですが、これは歳のせい!と言われるモノです。そう言われてしまったら、またそれも世界が終わったように感じてしまいますよねw
この「退行変性」というのは、加齢により身体のさまざまな組織が変化することでいろんな症状を生み出すということを表しています。
膝の場合には、まず関節軟骨という関節の動きをスムーズにしている組織、そして太腿と脛の骨、膝のお皿の骨そのもの(膝の関節はこの三つの骨によって作られます)の変性が考えられます。次に半月板、靱帯、腱となります。これらの組織は一つに変化が起きると互いに影響しあい、痛みや機能の障害を起こしていくことが多いのです。このような病態を「変形性膝関節症」と言います。

軟骨や骨の変化とは?

最近は情報が簡単に得られるのですでに多くの方はご存知のことと思いますが、できるだけ専門用語を使わずに簡単にまとめます。まず軟骨ですが、関節を長年使っていると滑りを良くしている軟骨がすり減ってしまうことがあります。普通はツルツルで滑りの良い軟骨の表面がざらざらになり、関節がうまく曲がらないようになっていく、その原因です。すり減った軟骨のかけらなどが関節の中にあって、関節の中を刺激することで炎症が起きて腫れてしまうこともあります。
また、長年重い体重を支えてきた膝の関節は、その重さを少しでも分散して受け止めようと少しずつ横に広がり始めます。これが骨棘と呼ばれているものです。骨棘は骨のいろんな部分に出てくるのですが、これがあることで起こるのが、太ももの前にある大腿四頭筋という筋肉の筋力が弱くなることです。特に内側にある筋肉が痩せて弱くなってしまいます。これは体に起こる反射的な反応と考えられていて、膝の痛みがあると太ももが痩せるのも多くはこの反射的な反応のためです。
では痛みはいったいどこからくるのか…
一つは関節が腫れることによる痛みです。先程書いたように、関節の中で刺激があって腫れることで、膝が曲がりにくく、張ったような痛みや炎症によるズキズキした痛みが出ることがあります。でも、腫れていないのに痛いことも多いですね。
先ほど書いたことから考えると、軟骨のすり減ったところや骨の棘のところからの痛みを想像する方が多いと思うのですが、軟骨には神経がありませんし、骨棘だけでは強い痛みが出ることはありません。痛みは、これらが進んでくることで起こる関節の変形が大きく関係していると考えられます。俗にいう「O脚」です。

膝の痛みの正体は…多くの場合「筋」の痛み

「O脚」はご存知の通り、脚をまっすぐに伸ばして立った時に膝の間に隙間ができてしまう脚のことです。以前よりも少し隙間が大きくなった場合は関節軟骨や骨の変化が大きくなっている可能性が高いですね。そうなると、以前の脚についていた筋肉や腱、靱帯はその変化に伴って引き伸ばされたり縮められたりしています。また、骨の変化によって筋肉の力が弱くなったり痩せたりしてしまうので、その状態でこれまで通りの動きをしようとしてもどんどん無理がかかってしまうことになります。加えて、痛みがあると筋肉は緊張状態になり、中にある血管を締め付けて血流を悪くすることも考えられます。これらが複合的に起こって繰り返されることで、筋肉は「緊張が強くなる→血流が悪くなる→痛みが強くなる→交感神経緊張→血管収縮・筋緊張増加→痛みが強くなる…」となり、この痛みが継続し慢性化すると『痛みの悪循環』に陥ってしまう可能性が高くなります。そうならないように、なってしまってもできるだけ早く抜け出すためにできることを考えてみましょう。

できるだけ早く痛みから抜け出すために=セルフマッサージ、お灸

セルフケアでできることは、まず運動です。膝に痛みがあるとどうしても動きたくなくなってしまうと思うのですが、痛みがある→動かない→筋力低下→動けない…という不活動への悪循環にもつながってしまいます。とは言っても痛みがあると動きたくないのは当然なので、動く前に少し筋肉の状態を良くするためにセルフマッサージやお灸をお勧めします。セルフマッサージは決して強く揉んだりせず、お風呂で暖まった状態で石鹸の泡で滑らすように太ももの前や後ろ、脹脛の筋肉をさする程度でやってみてください。少し筋肉の状態が良くなって軽くなったように感じると思います。また、お灸には炎症を抑える効果があり、加えて筋肉を温めて血流を改善する効果もあるのでおすすめです。
そして運動です。まず、太ももの前の筋肉、特に反射性に弱くなっている内側の筋肉をしっかり鍛えるレッグエクステンションです。椅子に座って膝をしっかり伸ばしてゆっくり下す。その時に膝の前の筋肉が硬くなって力が入っていることをしっかり確認することが重要です。そして多少痛みがマシになったらウォーキング。歩いて関節に負荷がかかることで、関節軟骨はスポンジのように水を出したり入れたりして膝関節の中の循環を整える役目をしてくれます。もちろん、歩くことで脚の筋力の改善にもなるし、不活動への悪循環を断ち切ることにも繋がります。

東洋医学的な面から膝の痛み、変形性膝関節症について考えてみる

ここまで書いてきたものに該当する方の痛みの特徴は動くと痛い、特に動きはじめに痛い…という方が多いと思います。またはじっとしていても痛い方もおられるでしょう。
東洋医学ではこれらを経脈の流れが悪くなっていることによる痛みだと考えます。「不通即痛」「不栄即痛」と言って、経脈の流れが滞り、血による栄養と気(エネルギー)の流れが途絶えることで即ち痛みが出るということです。「変形性膝関節症」の多くは膝の内側に痛みが出ます。その部分を通っている経脈は「足の太陰脾経」「足の少陰腎経」「足の厥陰肝経」の3つです。経脈は通っている部分を栄養するだけでなく、それぞれ脾・腎・肝という三つの臓に通じています。そして脾は肌肉(筋肉)、腎は骨、肝は筋(筋肉・腱)をそれぞれ主っており、経脈の損傷はそれぞれの働きを障害することにも繋がります。これらは骨の変形〜筋肉の萎縮〜筋の緊張亢進という「変形性膝関節症」の病態とそのままと考えることができるのです。

これらのことから、お灸によるセルフケアでも三つの経脈上の経穴を用いることでより高い効果が得られると考えられます。おすすめの経穴は、「血海」「梁丘」「内膝眼」「陰陵泉」「曲泉」「撚谷」です。是非是非、一度試してみてくださいね!


膝の状態によって対応が違うことはご理解ください

ここで書いている病態は「変形性膝関節症」と言われるものです。しかし、同じような痛みであっても他の病気が隠れていることがありますし、程度により痛みが出ている原因も違う可能性があります。また痛みがなかなか良くならなかったり、強くなるような場合にはしっかり検査をすることをお勧めします。
痛み止めや注射だけに頼るのではなく、少しでもできることからやってみていただけたら少し前向きに膝の痛みとも付き合うことができるのではないかと思います。
最後に、膝に良いというサプリメントがよく広告されていますね。グルコサミン、コンドロイチンは変形性膝関節症の痛みに対する効果があるというエビデンス(科学的根拠)がありません。そのほか、具体的な研究成果や安全性についてはこちら[太字]をご覧ください。

この記事を書いたプロ

宮本直

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宮本直(長岡京 季(とき)鍼灸院)

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