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井上博文

大学院・大学編入受験のプロ

井上博文(いのうえひろふみ) / 塾講師

京都コムニタス

コラム

大学院生活を充実させるには

2022年5月9日

テーマ:京都コムニタスとはどんな塾か?

コラムカテゴリ:スクール・習い事

大学院は入ってからが大事

私たちが院生の頃、私の印象ですが、院生というのは「無償労働力」でした。ただ、それをあらかじめ知っており、十分に覚悟して大学院に入ったので、ある意味予想通りで、違和感はありませんでした。そのような「雑用」をこなすことで、覚えられたこともたくさんありましたし、今も生きていることがたくさんあります。また、大学の教員という人々がどのような性質の持ち主であるかについてもかなり身近で見ることができましたので、大いに勉強になりました。
何回言うねん、と言われるくらい言っていることですが、大学院は行っただけだと、はっきり言って何の役にも立ちません。たまにいますが、よほどお金があるのか、毎週飛行機でやってきて、○○先生の講義を受けて、そして帰る・・のような人。漫画みたいですが、私が院生の時、実際いました。大学院で学ぶこと自体が、ステイタスというか、たしなみ・・・というか、その人を見ていると、何かを学びに来ているというよりは、大学院で講義を受けること自体、その人の人生にハクがつくと信じているようでした。しかし、残念ながら、それはありません。2年という短い期間で、その世界でやっていけるだけのスキルを身につける必要があります。

いまだに大学の学部の場合は、行くことに意味があるという、ある種の神話がまかり通っていますが、もちろん、大学も本来は行くだけでは意味はありません。要は、「入って何をするか」がポイントです。大学の先生に合格はさせたけど何もできなさそうと思われてしまうと、悲劇の始まりと言ってよいでしょう。大学院で、どういった成果を上げたいかということについては、入学前からイメージをしっかり作っておく方がよいでしょう。そのイメージがあるかないかで、入学直後の前期の過ごし方が大きく変わります。私の場合で考えてみると、私の専門分野では特殊な語学を複数身につけなければなりません。しかし、私は学部では意識が低かったせいか、何も身につけていなかったので、大学院に入ってから一から始めました。正直これはつらかったです。まわりはその語学の授業の空気はできているので、ある程度できる人間だけが授業に出るのが当たり前という雰囲気でしたので、知識ゼロの私がいると、何となく迷惑をかけているのではないかといった不安も生じました。ただ、私の同期によくできる人が一人おり、彼に(かなり・たくさん・いろいろと)助けてもらいつつ、あとは力ずくで、何とかこなしました。でも前期は予習だけで精一杯でした。何せ、一行訳すのに5時間程度かかっていましたから(しかもメチャクチャな訳)。その他、もう一つ自分にとって新しい言語を勉強する必要があり、しかもこれは独学でした。他に何もできずに前期が終わりました。やはり、早い段階からイメージを作り、自分が大学院入学後どんな語学が必要になるのかくらいは、先に考えておくべきだったと人生の中でも数少ない後悔をしました。
私たちは大学院受験を専門に扱う塾ですから、当然、大学院のことを知っていなければなりません。京都コムニタスの理念は、大学院に入ってからうまくやっていける能力を身につけることです。大学院でうまくいける人とはどんな人でしょうか。

その1「大学院がどういうところかを知っている人」

私は大学院がどういうところかについては正直漠然としか知りませんでした。たまたま先輩と友人に恵まれ、学会というものに入らねばならない(こともないですが)ことを知り、入会しました。でも学会に入るということがどういうことであるのかということについては、理解していませんでした。やはり、学部のうちから、このあたりについて意識を持っておき、早いうちから情報収集しておいた方がアドバンテージがあるのは確かです。また大学院は、単位を取りに行くところではありません。優秀な成績を取りに行ったり、ほめられたりするところでもありません。単位はとって当たり前ですし、そこそこ優秀で当たり前です。授業を超えて、独創的な思考やアイディアが求められるところです。また、大学院は基本的には研究をするところですので何らかの形で研究室に属することになります。そこでこき使われるのは事実ですが、大いに勉強になるのも事実です。研究室を運営するスキルを身につけることができるところです。研究室に入って右往左往するより、あらかじめ知識があった方が有利であることは間違いありません。その意味で先輩の知り合いがいると、情報面で助かります。私はその点では恵まれていました。当塾からは、自分の大学から巣立って他大学に行く人はたくさんいます。その場合、当塾出身の先輩がいれば声をかけるように伝えています。お互いに助け合って、大学院生活を円滑にするように協力し合うことも大切です。このような知識があると、入学前から、明るい大学院生活が見えてくるでしょう。

その2 「ただひたすら勉強する」

直球ですが、意外に重要です。大学院というのは、やろうと思えばいくらでも勉強できます。しかし、油断しているとあっという間に2年間が終わってしまい、何もできなかったというケースも多々あります。ごちゃごちゃ考えず、言わず、ただひたすらに勉強するのが良いです。大学院でやらねばならない勉強は、通常最も重要になるのは、やはり語学でしょう。特に英語以外の言語の勉強は時間がかかりますし、地道な努力が必要になります。私も修士課程に入った当初はこれで苦労しました。しかし、やろうと思えば、他に余計なことは一切せず、それだけのために生きることもできます。大学院にでも行かなければ、朝から晩まで語学や論文とにらめっこなんてまず経験できないことです。しかもそれは受験勉強とは違って、答えのない、あてのない旅でもあります。誰かに何かを言われることもなく、ただひたすら自分で道を作ることができます。そういう感触を得るには、やはりただひたすら勉強するのが一番の近道だとおもいますし、そういう人が充実した大学院生活を送ることができるのです。

その3 「毎日大学に行く」

高校時代、私はいかに学校を休むかばかり考えていました。だから、普通の人からすると驚かれるほど欠席日数がありました。その私が院生時代、大学が開いている時は常に大学にいました。それによってその大学にしかない独特の空気に触れることができ、院生生活に慣れていきます。また、図書館にも頻繁に行きますので、どこの本棚にどの本があるか、探さなくてもわかるようになります。食堂を利用すれば食費も安いし、食堂のおばちゃんと仲良くなるといろいろ良いこともありました。その意味で、あまり用がなくても大学に行っておくくらいの方が良いこともたくさんあります。先生が、ちょっと手伝ってくれと言いに来て、手伝った仕事が、資料整理だったりすると、お宝を目にすることもできますし、とある先生の学生時代のレポートを見てほくそ笑むこともありました。
また違った意味のお宝もなかなか楽しいものです。こういったことを楽しいと思えると、「使われる」という意識があまりなくなり、むしろ率先して仕事をするようになり、そうすると学校に行くのも楽しくなり、仕事も勉強もクリエイティブにできるようになるという良い循環が生まれます。全ては学校に行くことから始まります。

その4 「本をたくさん買う」

これは意識を作る意味でも役立ちます。今は電子書籍なども進化していますので、私が院生の時とは少し時代が異なりますが、それでも本に対する意識は強く持っておいた方が、大学院生活を充実させることができます。研究にせよ、実践にせよ、まずは本から情報を得ることが基本です。今はインターネットがありますが、余計に本に対する意識を作らないと、インターネット第一主義になってしまうと、院生生活だけではなく、その後の人生も無味乾燥になってしまうかもしれません。「これはなんだろう?」「これはどういう意味だろう?」「これは何が書いてあるんだろう?」研究をしようとすると、疑問文が次々と頭をよぎるのが普通ですが、これは何だろうと思っても、「ネットを見れば書いてあるか」と思ってしまうと、かえって調べなくなりますし、情報ソースがインターネットだけになることはあまりに危険です。インターネットを情報ツールとして使うことは有効です。論文も探せますし、アナログでは気付かなかった本に出会うこともできます。しかし、特に院生の間は、疑問を設定することから始まり、その疑問の答えにたどりつくために、様々な手を尽くしてみることで、自分なりの方法論が身についてきます。大学院は方法論を習得するところでもありますので、やはり、いつの時代になっても、まずは疑問の答えを探すために、様々な本にたどり着いて、本の知識を増やし、お金もはたいて本を手に入れ、必死でそれと格闘し、その本が紹介する参考文献から新たなネットワークを作り、さらに本を入手する。この繰り返しができるのは大学院の時だと思います。そのネットワークを作る面白さがわかるだけでも、大学院に行く価値は十分にあると考えています。

その5 「コミュニケーションを増やす」

けっこう勘違いされているのですが、大学院生とか、大学教授というのは自分の世界に閉じこもりがちで、他人とコミュニケーションをとるのが苦手な人が多いと思われがちです。確かにそういう人もいますが、それはどこの世界に行ってもいます。まともな(普通の)大学教授はむしろコミュニケーション力は高い人の方が多いのではないかと思います。
私が知る一流の学者は、たいていは、学会に行くと常に誰かと話している人です。正確には一人になりたくても誰かがすぐに声をかけてくる、あるいは常に話そうと狙われている人です。院生のうちは、その間隙をぬって、しかも勇気をもって有名な先生に話しかけるのです。でも、ただ話しかけても、世間話程度しかできないとすぐ立ち去られてしまいます。何か有益な情報を提供できれば、しばらく話してくれます。その意味で、学会で、えらい先生と長時間話せるだけのコミュニケーションスキルを磨いておおくと、思わぬところで、研究会へのお誘いがかかったり、有力情報が手に入ったりすることもあります。そうして人脈ができてくるのです。院生の間に作った人脈は非常に重要ですので、是非考慮に入れておきましょう。


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