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井上博文

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井上博文(いのうえひろふみ)

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コラム

京都コムニタスの必修の授業②

2019年9月9日

テーマ:京都コムニタスとはどんな塾か?

必修の授業では、エラーチェックのトピックが終わると、「こんなことをやってはダメよ集」に進みます。ここでは、ある一定のことを言ったり、書いたりすると、それが致命傷になりかねないことを伝えます。どのようなことかというと、例えば、過去の人が当塾に来る前の志望理由書で、どこに出しても通用しなかったというより、あちらこちらで叱られたという代物が残っています。それは、その名も「編入学志望理由書」です。いつも言っていることですが、志望理由書とは、その学校、その学科、その資格でなければならない理由であって、一番良い理由ではないのです。ましてや「編入学理由書」というのはあまりにも杜撰で、おそらく、どこにでも出せるように作ったものだと思われます。しかし、こういったものは逆にどこに出しても通用しません。通常の志望理由書の場合、そこでなければならない理由である以上、自分がその学校でできることを書くはずです。「○○ができないから、だから貴学に行きたい」という理屈はおかしいのはわかりやすいと思います。だからこそ、○○先生の講義を受けて、自分のキャリアを活かした研究がしてみたい、などという発想につながるはずです。しかし、どこにでも通用するものを書こうとすると、できることを書いてしまうと、フィットしない学校が出てきてしまいます。「うちの学校ではこれはできませんね」と言われると、そこまでになってしまうからです。そうすると、不思議なことに、「できないこと」「できなかったこと」をたくさん主張するものができてしまいます。ひどいものになると、「何もできない私」「だから、編入学したい」という理屈を主張してしまうケースが多いのです。これは最悪のケースです。書類もテストのうちですから、当然、できる人とできない人とでは、できる人に目が留まります。できないことを主張してもいいのならば、どこの学校でも、どこの学科でも共通して志望ができてしまうということです。書いている人は、ほぼ無意識なのだと思います。こういった無意識的に生じてしまうことに気づいて、これをしないようにしておくことが三番目です。こういった文章を書いてしまうのは、意外とプロが多いのが厄介なところです。自信満々でとんでもないことを書いている志望理由書対策書もありますので、要注意です。

それでは、じゃあどうする?編が必要になります。論理的思考のフレームを身に付け、自らの中にあるエラーのチェックができて、不健康でネガティブな感情処理ができるようになり、その上、受験において、あるいは書類作成において「こんなことをしてはダメよ」ということを知り、さらにその先ということになります。必修の授業の中でやることは、過去の人の書いた、研究計画や志望理由を見てもらうことです。10年以上継続していると、かなりの蓄積があります。中には、かなり特徴のあるもの、自己調査をしたもの、当たり障りのないもの、上手なもの、チャレンジングなもの、などなど、いろいろな評価ができるものがそろっています。また例えば京都ノートルダム女子大学だと、研究計画、志望理由、卒論要旨をそれぞれ1500字程度で書かねばなりませんので、かなりのボリュームになります。一方京都光華女子大学はそれぞれ600字程度です。両方受験する人は、結構な手間がかかります。だいたいどの学校がどのような書類を、どの程度の量で要求してくるかは、それなりに安定していますので、変動が少ないところです。ただし、立命館大学は最近3000字が2000字になりましたし、花園大学はインターネット上で提出できるようになりましたので、手書きの手間が減りました。いずれにせよ、過去の人の書類は、通常の過去問以上に参考になります。すべて合格者のものですので、それなりの力があるのと同時に、どの程度の水準で書けばよいのかという目安にもなります。
それぞれの書類には、それぞれのドラマが詰まっており、しっかりとした思い入れを盛り込んで書いてあります。自分にしか書けないものを書いています。また、受験する学校にのみ適応するように書いています。志望理由であればその学校でなければならない理由が書いてあります。しかし、これらは、いずれも簡単にできたものではありません。ほぼすべての書類作成に私は関わりますが、当然ながら、どれ一つ同じものはありませんし、借用することもありません。それぞれの人が「何がしたいのか」ということを明確に引き出した上で、さらにそれを少しずつ具体化していき、時間の許す限り納得のいく書類を作ります。ここで大事なことは、本人が納得のいく書類を作ることです。決して、受験校に迎合した形で書くわけではありません。確かに大学の先生は、研究計画書を見て、自分たちが指導できるかどうかを考えます。大阪経済大学の古宮先生もそう仰ったことがあります。しかし、当塾では、大学に合わせることよりも、まず自分が本当の意味で何をしたいのかを突き詰めた上で、それを形にすることを最優先課題としています。その上で、研究計画と志望理由に分岐します。志望理由は、その学校でなければならないに理由に展開していきます。研究計画は料理のレシピと同様、具体的に何をつくるのかということをイメージしていきます。実際に作っていく作業は、授業外で個別に作っていきます。必修の授業はそのために全員に適合する情報を提供して、構えを作るということを重視しています。

研究計画や志望理由について、一通りの説明が終わると、次は面接対策に移ります。京都コムニタスでは面接対策にかなりの力を注ぎます。そのため、約2ヶ月時間をかけて、最終的には集団討論の実践までを行います。面接は、私たちが手掛ける受験では、必須と言えます。配点が高いところも多く、臨床心理士指定大学院では、兵庫教育大学が300点、帝塚山大学が200点です。また例えば東海大学の医学部編入では10分間プレゼンテーションが課せられたり、複数回の面接が課せられたりと、学科以上に面接が重視されていることがうかがえます。
面接の点数を高める方法は、一様ではなく、相手方の多様な観点に耐えうるように自分を作ることを考える必要があります。そのため、必修では、過去の人がどのような質問を受けたか、といった単純な対策をするのではなく、根本的に自分を見つめ直すところから始めます。すでにエラーチェックから始めていますので、自分を見つめ直す装置は身体に埋め込まれているはずですので、この段階で比較的入っていきやすい状態になっています。面接は受験の中でも最も緊張する場面ですので、やはり、入り口は不安対策からになります。あらためて、REBTの解説と、不安低減の実例を示し、自分の不安と向き合う重要性を示します。手順は、①不健康でネガティブな感情への気づき②そのイラショナルビリーフの知覚③ラショナルビリーフへの変換④健康でネガティブな感情の獲得。このようになります。しかし、そう簡単にできれば苦労はしませんので、少しずつ実践してもらうようにしています。その次に、過去の面接質問集を一通り見てもらいます。そこには様々なドラマがありますので、そのドラマの披露と解説をします。例えば、「試験どうでしたか?」という質問に対し、「身の程知らずでした。すみません」と、なぜかあやまった人がいましたが、その人は「そう、身の程知らずだったのね。じゃあ終わりましょう」と言われ、そこで試合終了になってしまいました。これは悲劇です。しかし、ちょっとした一言が決定打になっていることはたくさんあり、やはり慎重な回答をするにはどうすればよいのかを解説していきます。それが終わると、一通りのマナー集もやります。以前、写真に関するコラムを書きましたが、写真も意外に重要です。また服装も適切な服装で行きましょう。これはいわゆる常識の範囲内でいいと思います。マナー集が終わると、以降は質問タイムです。これについては面接対策の仕方について などこれまでいくつか書いてきました。当塾での面接対策の仕上げは、塾生の側に質問を大量に作ってもらい、それに私がすべてに回答するというやり方です。この方法でやると、いわゆる想定外がなくなります。この質問タイムにかなりの時間を割くのですが、慣れてくると、塾生からの質問が止まらなくなります。こうなるとかなり良い状態ができあがっています。話し口調で話すこともできていますし、アドリブの意味もわかります。臨機応変も少しわかってきます。こういったキーワードが整ってくると、討論への準備ができてきますので、最後に討論の練習をして、受験直前ということになります。

もう少し続きます。

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