コラム
しんどいのが嫌です。どうしたらいいですか?
2018年1月7日
新年早々重たい質問をもらいました。身も蓋もありませんが、これはどうしようもありません。日常からこういった思考に取り憑かれているならば、反省会をした方がいいかもしれません。こう言うと、よく言われるのが、
「じゃあ、あなたはしんどいのが好きなのですか?」
と極端に来られるのですが、そんなはずもありません。私は、正座がすこぶる苦手です。30分で、自分の足ではないかのごとく、感覚が全くなくなり、1時間耐えきると、ご褒美はなく、数分間動けません。だから、あらゆる手を尽くして、正座で痛くならない方法を探しました。しかし、結論から言えば、そんなものはありませんでした。コツのようなものはいくつかありました。例えば、跪座という、正座から、両足の指反らせてを爪立てた姿勢を適宜入れると良い、なんてのもありましたが、跪座に入る前にすでに、足が意識不明状態ですし、誰にも気づかれずに跪座に持っていくのは不可能です。他の方法を探してみると、足の親指をクロスさせるとか、足の甲を保護するとか、いろいろ試しましたが、結論は、「どうしようもない」ということです。そうなると、正座のプロに聞くしかありません。数時間座っても大丈夫な人がいるわけですので。そこでたいていの人の回答は、「むしろ姿勢をよくする」とのことです。酔っ払いに迎え酒みたいですが、ほとんどの人が、自分たちも苦労して編み出した必殺技として、これを言います。要するに、完全に逃れられることなんてないという現実を受け止めて、それから、「1番マシ」なものを見つけるということです。
「しんどいのが嫌」を他人に主張できてしまう人が、反省会をしないといけないと思うのは、例えば、正座の痛みに直面した時に、どんな手を打つかが想像できてしまうからです。
「そもそもやらなければいい」「何でそんなことしないといけないのかがわからない」「痛いのが嫌」嫌嫌嫌・・・これを聞かされる方が本来しんどいのかもしれませんが、反省点は、まずしんどくなるのが嫌なら、そのために工夫を尽くしたかどうかの反省です。正座の痛さを、嫌だとわめいても何も起こりません。といってやめることもできません。だったら少しでも痛くないように、工夫するしかありません。私の師匠は心配をするな、工夫をせよ、と言います。私は最近は、「文句を言う前に工夫せよ」という言い方を多用しています。工夫をすることで、まずは自分で考えます。正座なら、痛くないようにいろいろな工夫をします。でも、結局どうしても痛いので、適度なところであきらめも必要です。その上で、より姿勢を正して、動かないようにするのが一番マシということに気づくと、一歩前進です。
嫌いや、なぜなら嫌だからが根拠になってしまうと、こういった工夫をする努力をしないのです。反省会で工夫の仕方を考えましょう。
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