コラム

龍谷ミュージアム平山郁夫悠久のシルクロード展

2013年5月7日公開 / 2014年7月3日更新

龍谷ミュージアム平山郁夫悠久のシルクロード展に
行ってきました。

平山郁夫氏は仏教画の大家で
あることは以前述べました。今回は平山氏の
代表的な作品と大下図があり、作品からは
伺い知れない部分も見ることができました。
印象的だったのは、平山コレクションと言われる
仏像やコインです。古いものでは、紀元前の
コインがあり、ギリシャの王様が描かれています。
日本史がまだ存在しない時代、インドでは
すでに貨幣経済があったということです。
この時代に貨幣経済が発達していたということは、
それだけ商業が発達していたということであり、
商業が発達していたということは、社会が
安定していたということでもあります。
しかもギリシャとインドが共存していた形跡があり、
そこに仏教が多大な貢献をしていました。
シルクロードは、名前は雄大で、おおらかな
イメージもありますが、文化が混在する地域
でもあります。それはとりもなおさず争いが生まれます。
そんな地域に仏教は、むしろ華やかに存在した
痕跡がシルクロードにはあるのです。
混在と共存と融合。似たような言葉ですが、
それを実行するには強力な接着剤が必要だったのです。
今の日本人が仏教に学ばねばならないことは
あまりにも多いと思います。

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