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倉本和幸

空調設備に情熱を注ぐプロ

倉本和幸(くらもとかずゆき) / 一級管工事施工管理技士

株式会社京都設備

コラム

コロナ感染拡大に備えるべき業務施設の換気

2020年10月20日

テーマ:空調換気の疑問、一答涼暖!

コラムカテゴリ:ビジネス

季節は秋となり、まもなく暖房シーズンを迎えます。しかし、コロナ禍で更なる感染拡大の波が押し寄せてくるかもしれません。そこで、不特定の方が利用する業務施設が、暖房時の室内空間で備えるべき換気設備について述べたいと思います。

空調効率を高める換気

3密を避ける新しい生活様式が求められる中、暖房で閉め切った室内空間は望ましくない環境と考えられ、換気設備の役割が大変重要です。ただ、室内の空気を排気するだけでは余計なエネルギーを消費してしまいます。そこでおすすめなのが、全熱交換型の換気設備です。これは、換気により室内外の空気を入れ替える際に熱を交換させることで空調効率を高めるという優れもので、最近では高機能換気設備とも呼ばれています。

高機能換気の必要能力

公募期間はすでに終了しましたが「大規模感染リスクを低減するための高機能換気設備の導入支援事業」の補助金のお話がありました。この募集要項には、同設備の導入条件として必要換気量一人あたり毎時30m³の確保とあります。この数値を目安に、今お使いの換気設備が適切な能力かを診てみるのはいかがですか?換気機器本体に換気量の記載がなければ、型式をもとにメーカーへ問い合わせてみるのも方法です。そこで既存のもので大丈夫か、更新や新設を検討すべきかの判断材料になるものと思います。

空調機器のお手入れも

ここまでは換気設備のことが中心でしたが、空調設備のことも忘れてはなりません。エアコンをメインでお使いのところは、室内の空気と機器内部を循環させることで冷暖房が機能しますので、室内機を清潔に保っておく必要があります。従って、フィルター掃除は周囲の消毒と同じく、こまめに実施していただいた方がよいでしょう。また、フィルターを外した際に機器内部が汚れているようならエアコンクリーニングをご検討ください。業務用エアコンともなれば分解洗浄がベストですので、専門業者に相談されるのが得策です。

これらは、コロナの感染拡大が落ち着いており、冷暖房のオフシーズンである今だからこそ、取り組んでいただきたい内容なのです。

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