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小泉達治

京都の街に貢献するデザインのプロ

小泉達治(こいずみたつじ)

有限会社コイズミデザインファクトリー

コラム

日本人は色の使い方が下手?

街中を走っている車をよく見てみてください。
白、シルバーグレー、黒という無彩色の車が9割以上も占めています。
通勤電車のビジネスマンのスーツや靴、鞄はどうでしょう。ほとんどが黒かグレーです。
アパレルメーカーも各商品の品番には必ずといっていいほど黒が入っていますし、実際の売れ行きもやはり黒が安定しているようです。

会社の規則でやむを得ずという理由かもしれませんが、そもそもその会社の規則自体なぜ黒でないといけないのでしょう。
茶色の靴やネイビーのスーツ、夏ならベージュの麻のスーツなど選択肢はいくらでもあります。
そんな格好では相手に対して失礼とでもいうのでしょうか。相手の方もそれを失礼と感じていること自体もおかしいとは思いませんか。

スーツの本場である欧米ではビジネスマンはもっと自由に色を選んでします。ビジネスの現場は別にフォーマルでもありませんし、逆に自己主張の場でもあるからです。

車の色でも同じことです。日本よりずっとカラフルな車が街中にあふれています。

日本人はいつからこんな風に色に対して消極的になたのでしょう。
よくよく考えてみると、実はこれごく最近のことのようです。

例えば今から30年ほど前までは黒い車といえばハイヤーか霊柩車と決まっていましたし、ビジネスマンもネイビーのスーツをもっと着ていました。
鞄でもどちらかというと茶色の方が多かったようにも思いますし、ご婦人方はもっと華やかな色の着物を着ていました。
大正時代のモボ・モガにしても黒というのはポイント使いであって基本は他の色でした。
着物にしても紫や紅、桃、鳶色、山吹色など、季節を感じさせる様々なものがあふれていました。

ところが今はどうでしょう。ジャケットもコートもパンツも靴も、鞄までも黒で固めた姿が普通になっています。
ファッションに興味を持つ世代が黒以外の色を着こなせなくなるということは、おそらくそのまま年をとっても黒しか安心して着ることができない人になってしまうでしょう。

どうしても日本人はみんなといっしょということに安心感を覚える国民性ですから、周りが黒だと自分も黒の方が安心するのでしょう。

別に黒が多くてもいいのですが、他の色を使いこなせなくなるのは問題です。
黒以外の色は自分の好きな色以外、良くない色として認識してしまうからです。
その色を好きじゃないと決めてしまうと、その色を使わなくなります。そしてそういうことを繰り返しているうちに黒か自分の好きな色しか安心できなくなってしまうのです。

そういうタイプの人がデザインを発注するとどうなるでしょう。
様々な色を使いこなすデザイナーが創りだしたデザインに共感できるはずがありませんし、的確な判断も難しいでしょう。

色を自由自在に使いこなすには、まず使ってみることです。
その日の服装にも何か1つ冒険色を取り入れ、それに合う配色を考えるとか、食卓にいつもと違う色の食器を並べるとか・・・・。

そうして自分の中の様々な色に対する誤解を解き、自分自身がもっと「色」になれるということが必要ではないのかなと思います。

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