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船越克真

不登校など非行で悩める親子と共に歩む子育て支援のプロ

船越克真(ふなこしかつまさ)

船越教育相談室

コラム

寄り添うということ

子育て

2013年6月5日

寄り添うって、どういうことでしょうか。
学校でいじめにあっている人。外に出られない人。悪いことをしてしまう人。自分を傷つけてしまう人。まわりからの圧力で息苦しい子育てをしている人。などなど。そんな人が生きにくさを解決する場合、他人や社会に自分の立場を主張する必要があるときがあります。いじめで苦しんでいる人が、学校にいじめ対策をお願いするなど。自分が変わるだけで解決できることは、実はそんなに多くありません。
声をあげようとする人は,自分の生きにくさを作っている人たちや社会構造に向かって声をあげようとしてます。自分の主張をすると、反論や攻撃を受けます。その反論や攻撃を迎え撃たなければ、生きにくさを解決できません。その攻撃は、時に激しさを極めます。その内容・表現で相手の人格を根本から否定し、立ち直れないところまでやり込めることも、多々あります。人や社会はとても保守的です。自分たちの立場や権益を守るためなら、他人の利益など踏みにじっても平気です。声を上げる人は、そんな攻撃に立ち向かわなければなりません。
まず一人で立ち向かえる人は、少ないでしょう。一般的に議論の経験がほとんどない日本人は、きちんと自分の立場を表明し、攻撃に対する能力が、残念ながら乏しいです。また、攻撃する側に冷静な議論を求めるのもできないでしょう。攻撃する側も、議論のトレーニングをあまり受けていません。ですから、人格攻撃など、本筋に関係ないことでやりこめようとします。なので、声を上げる人にとっては、精神的に大きな負担になります。再度こころの傷を受けることも多いです。いわゆる「セカンドレイプ」です。
そんな、自分が生きやすくするのに高い高いハードルがあるのが、今の社会です。だから、本当は声を上げたいのに、そのハードルのおかげでできなくなって、泣き寝入りしている人が多数いるのではないかと思います。寄り添うって、そういう人たちといっしょに、矢面に立って声を上げていくことだと思います。
いっしょに社会の矢面に立つとは、自分も社会からの攻撃にさらされるということです。いっしょに人格攻撃を受けて、踏みにじられる。寄り添う人は、その覚悟を持って寄り添うべきです。いっしょにがんばろうね、って言われて、ではと行動を起こしたら、一緒にいるはずの人が後ろにいて自分だけ前に出ていた、なんてことありませんか?いっしょにがんばろうね、って言った人にも事情があるのでしょうし、その人の寄り添う姿勢もあるのでしょう。しかし、前に出た人の立場はどうでしょうか。結局一人で戦わざるを得ず、打ちのめされて引き下がらざるをえない。そうなったら、寄り添うよと言った人は傷つくこともなく、なにも変わらず生きていけるでしょう。しかし、打ちのめされた人はどうでしょう。生きにくさを解決できないだけでなく、さらに社会で生きにくくしてしまうことになります。
そういう意味で、よく「私は後方支援にまわります」という人がいます。それも必要な役割です。前線にいる人だけで戦争はできません。ですから、後方支援に回る人は、後ろからがんばれがんばれと言うだけになってないか、自問して欲しいです。前線は、励ましの言葉はいりません。弾薬や食料が欲しいのです。前線にいる人が必要なものを供給できているか、常に考えて欲しいのです。
僕は、いつも子どもや保護者に寄り添うってどういうことか考えています。たとえば学校の対応に困っている親子がいれば、一緒に学校に行きます。親戚の言葉に傷ついている人がいたら、その親戚と話をします。簡単ではありません。力が及ばないことも多々あります。それでも前線でいっしょに攻撃を受けて反論をして。いっしょに汗と泥にまみれることしかできないのかもしれません。
僕一人でたちうちできなければ、ほかの方の協力もお願いします。後方支援をお願いすることもありますし、いっしょに前線に立っていただくこともあります。協力していただける人を探して、その支援の整理をする。これが僕が言う「チームワークの子育て」です。
いっしょに矢面に立つのは、カウンセラーの枠から外れていると思います。ですので、僕は自分のことをカウンセラーだと言えないかもしれません。自分の立場に名前が必要だと考えたこともありませんし、いっしょに戦う人にとっても、必要ないでしょう。名前をつけると、できる幅も狭くなると思います。名前が大切なのではなく、何をするかが大切です。
いっしょに矢面に立つ。これが、僕が考える「寄り添うこと」です。

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