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子どもの心と身体の変化について ~起立性調節障害とは~

2019年4月16日

テーマ:子ども

コラムカテゴリ:メンタル・カウンセリング

コラムキーワード: 不登校支援

新学期になりました。

子どもたちにとっては、
クラスの担任が変わったり
仲のいい友達と離れてしまって
新しい友達ができるか不安だったり、
学年も変わり
部活動と勉強の両立ができるのか
心配だったりと、
様々な環境の変化にとまどう時期でもあります。

こういった時期の不安や心配や
また、安定しない季節の変わり目などにより
不調を訴えるお子さんも
増えてくる時期でもあります。
こういった一時的な
誰にでも起こる変化の影響の場合は、
時が経って落ち着くこともあります。

ただこういった環境の変化の影響が
一つの原因となり、
朝起きられない症状が長引く場合が
あります。

その一つの病気に
起立性調節障害というものがあります。
だるさやめまい、頭痛、腹痛などの
症状が重なり、
朝が起きられなくなります。
起立性調節障害は、
自律神経系が不安定となり、
循環器系の調節がうまくいかなくなる疾患
でもあります。
血圧が低下したり、
心拍数が上がりドキドキしたり、
クラクラして立ち上がれなくなったりもします。
そのため、学校に行くことも不安になり、
不登校になりやすい場合もあります。
この疾患に関しては、
小学校高学年~中学生に多く見られ、
ここにもそういったお子さんを持つ親御さんが
相談に来るケースは
たくさんございます。

親としては、心配しながらも
学校に行くべきと考えやすく、
朝起きれないのは
早く寝ないでぐずぐずして
ゲームばかりしているからで、
学校に行くことがめんどくさくて
さぼりたいからだと
思いたくもなります。

また、今まで、楽しんで行っていた
塾や習い事も行かなくなり、
人とも会いたがらず
なまけ病になっているだけだとも
本人についつい責めたくなりがちです。

しかし、本人が頑張っていないからではなく、
がんばれない病気の場合も多いのが
事実でもあります。
こういった状態は、
精神的、環境的要因とも
関係があります。
普段、親からも、
しつけや成績のことなどで
厳しく育てられ、
本人も真面目で責任感や正義感が強かったり、
失敗することをとても怖がったり
気にしたりする性格の場合、
ストレスを溜めこんでしまいがちとなり、
自律神経の調節がうまくいかなくなっている
場合もあります。

小学校高学年~中学生ぐらいの時期は、
第二次性徴期にも近づく時で、
身体も心も大人になっていくための
準備の時でもあり、
様々なことが起きうる時でもあります。

もし、今、お子さんが少しでも
前と違った変化で苦しんでいたり、
心配していたりした場合は、
親の考えで抑えつけたり
怒ったりせず、
まず病院やカウンセリングなど
専門の場所に連れていってみてあげて
いただきたいと思っております。
もし、お子さんが家から出られない場合は、
まずは親御さんだけでもよろしいですので、
相談してみたらいかがでしょうか。

子どもの人生は
まだまだ先があります。
今のこの状況は
必ず落ち着く時が来ますので、
ゆったりした気持ちで見守りながら、
早めの対応をしてあげていただきたいと
思っております。

この記事を書いたプロ

椎名あつ子

夫婦・親子・精神疾患など多数経験豊富なカウンセラー

椎名あつ子(横浜心理ケアセンター)

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