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松本誠(まつもとまこと)

シーサイド海事法務事務所

コラム

賠償予定の禁止・貯蓄金の管理

船員労務

2017年12月10日 / 2017年12月12日更新

海運業や旅客船業等の船に関わる企業の皆様を
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今回は、賠償予定の禁止・貯蓄金の管理について書きたいと思います。

まずは、「賠償予定の禁止」について。

船員法には、賠償予定の禁止については下記のように記載されております。

(賠償予定の禁止)
第三十三条 船舶所有者は、雇入契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない。

これは、労働基準法と同じですね。

事前に「違約金」や「損害賠償額」を決めるなよということです。

この条文は、予め「違約金」「損害賠償額」を定めることを禁止しておりますので、船員による雇入契約の不履行により現実に損害が発生した場合とは意味合いが違いますのでご注意ください。

次は、「貯蓄金の管理」ですが、
船員法の条文は下記記載のとおり。

(貯蓄金の管理等)
第三十四条 船舶所有者は、雇入契約に附随して、貯蓄の契約をさせ、又は貯蓄金を管理する契約をしてはならない。
○2 船舶所有者は、船員の委託を受けてその貯蓄金を管理しようとする場合においては、国土交通省令の定めるところにより、その使用する船員の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、船員の過半数で組織する労働組合がないときは船員の過半数を代表する者との書面による協定をし、これを国土交通大臣に届け出なければならない。
○3 船舶所有者は、船員の委託を受けてその貯蓄金の管理をする場合において、貯蓄金の管理が預金の受入れであるときは、利子をつけなければならない。この場合において、その利率が金融機関の受け入れる預金の利率を考慮して国土交通省令の定める利率を下るときは、その国土交通省令の定める利率による利子をつけることとしたものとみなす。
○4 船員は、船舶所有者に管理を委託した貯蓄金については、いつでも、返還を請求することができる。

これも陸上と同じで、原則、貯蓄の契約をさせたり、貯蓄金の管理する契約をしてはならないとなっております。ただし、労働組合や船員の代表者との労使協定を結べば、貯蓄の管理をすることができます。これも陸上とおなじですね。

では、船舶所有者が委託を受けて貯蓄金の管理をするとなった場合、陸上では「貯蓄金の管理に関する規程」というものを作成し、労働者に周知させるために作業場等に備え付けなければなりません。

ただ、条文を見てもらえれば分かりますが、船員法ではその記載はないんですね~

また、労働基準法では、「使用者は、労働者の貯蓄金をその委託を受けて管理する場合において、労働者がその返還を請求したときは、遅滞なく、これを返還しなければならない。」となっているのですが、

船員法では、「船員は、船舶所有者に管理を委託した貯蓄金については、いつでも、返還を請求することができる。」となっており、強制ではないんですね。

現状、船員の業界では、この制度が使われているか分かりませんが、労働者(船員)寄りではなく、船舶所有者寄りになっているのが分かると思います。

この貯蓄金に関しては、船員に対して周知を必ず行う体制にし、すぐに返金できる形にするべきかなと思います。

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