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コラム

アスタミューゼを使った「誤訳」判断

訳語調べ&情報収集

2015年3月14日 / 2015年3月24日更新

「世界中の課題を解決し、未来を創る人のプラットフォーム」であることを掲げたastamuse(アスタミューゼ)というサイトがあります。
有料職業紹介事業の許認可も得て人材・無形資産情報を提供する事業者が、運営しています。

このサイトを使って、訳語(日本語)が誤り/不適切である可能性を見極める方法を説明します。
具体的には、「キーワード情報」の仕組みを利用します。

例1) pumping stage→ポンピングステージ
訳語として候補にした「ポンピングステージ」をアスタミューゼで検索します。
結果は「課題」「分野」「法人」「技術」「キーワード」に分かれますので、「技術」のタブを選択します。
検索語を含む公報が一覧で表示され、特許権者と発明者名を確認します。
ポンピングステージでは、カタカナばかりですね。

このような語は、ほぼ間違いなく当該技術分野の現場では使われない「翻訳語」あるいは「造語」。
他にもっとよい訳語がある可能性が高いです。
実際、たとえば「ポンプ段」なら、日本企業名が入ってきます。
適切な用語だと、どのようになるかというと・・・

例2) 含水ソフトコンタクトレンズ
同じく「技術」のタブを選択すると、今度は一番上に企業名・個人名のリストが出ています。
出現頻度の高い語になると、このようなリストが作られます。
「トンネル掘削機」「液晶パネル」など、実際に存在する技術用語を使って結果を確認してみると、わかりやすいと思います。

例3) fluticasone furoateやmometasone furoateなどの「furoate」
Googleの通常検索で
  "furoate" 酸
とすると、「フロ酸」「フランカルボン酸」の2つの日本語が出てきます。

そしてアスタミューゼで「フロ酸」を検索すると・・・・。
「技術」タブで一番上に企業名のリストが出たということは、相当な数で使われていることを意味します。
でも、カタカナばかり。

かたや「フランカルボン酸」では、いくつかの日本企業名が抽出されるのです。
物質名にはシノニムが多いですし、そんなに単純な話ではなく前後の文脈にもよるとは思いますが、どういう企業がどういう用途で使っているかなどは、ある程度は見えてきます。
この例のように複数の訳語候補があるときが、もしかしたら最も役に立つかもしれません。

辞書でもなければ汎用検索エンジンでもない、アスタミューゼ。
翻訳者にとって、そのコンテンツは、Googleの通常検索だと単なるノイズです。
特許明細書の集合体ですので、訳語を「探す」ための手段として使うのも、ハイリスクだと思います。
でも、誤訳の可能性判断のための道具として利用することなら、「あり」でしょう。

実務では個々に文脈判断が必要ですし、常に正しい訳語に至るとは限らないのですが、その点をふまえて使えば十分に利用価値があると思います。
いろいろ試して、ちょうどよいさじ加減をみつけてみてください。

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