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折川浩

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折川浩(おりかわひろし) / 機械設計技術コンサルタント

折川技術士事務所

コラム

ばねの基礎(たわみの式の話)

2021年7月19日 公開 / 2021年7月24日更新

テーマ:機械要素

コラムカテゴリ:ビジネス

コイルばね

ばね_圧縮コイルばね
ばねにはいろいろな種類がありますが、最も身近に見られるのはコイルばねと呼ばれるものです。
コイルばねは直線荷重を受ける引張、圧縮とモーメント荷重を受けるねじりの3種類に大別されます。

たわみの式の導出

コイルばねはJIS B2704で規格化されていますが、ここではその最も基本的な たわみの計算式の導出方法を解説します。
ばね_JISたわみの式
上の図はJISに掲載されている圧縮コイルばねですが、そのたわみは下側の式で定義されています。

記号の意味ですが、
nは巻数、Dはコイル平均径、Gは横弾性係数、dは線径、Fはばね力です。
ばねはこれらの変数により たわみ s の量が決まります。

それでは次に、このたわみの式がどのようにして導かれるのかを 圧縮コイルばねを例に解説します。

ばね_たわみの式の導出
引張や圧縮のコイルばねのたわみは、ばねの線材にねじりモーメントだけが働いて発生すると考えます。
そこで、たわみの計算を ばねを一直線に引き延ばした丸棒のねじり問題 に置き換えます。

コイルの展開長は コイル平均径の円の n 個分の長さです。
また、ねじれ角と断面2次極モーメントは 材料力学に出てくる公式になります。
トルクは コイル平均半径 D/2 をうでの長さとした モーメントになります。

ここでたわみ s は ねじれ角 θ が微小として コイル平均半径 D/2 × ねじれ角 θ で求まりますので、上の θ の式をこのたわみの式に代入することで、最終的にJISに示された式が導かれます。

たわみの計算手順

次に、たわみを求めるための手順について 考えてみます。

ばね_たわみの式
たわみの式には上に示したように5つの変数がありますが、この内 力量 F、使用長 Lu(=L0-s)、コイル外径 De(=D+d)、ばね材料の横弾性係数 G は多くの場合設計要件として最初に決まっているものです。(L0 は自由長)
結局 未定の変数として残るのは 巻数 n と線径 d の2つになります。

ネット上などで公開されている ばね計算ツールは これらを予め入力項目としているものが殆どなので、所望のばね諸元を求めるためには 巻数や線径をいくつかの組合せで入力しては計算を繰り返す、といったカット&トライの繰り返しになり易い と言えます。
これは 検討手順としては少し効率の悪いものであり、また、入力した巻数や線径の組合せ以外に 最適な組合せがあったとしても、それを見逃す可能性も 残ります。

このような問題を解決したのが OPEOの ばね計算ツールです。
このツールはOPEOのHPからダウンロードできます。
ばね計算ツール

また使い方についてはOPEOのYouTube動画で解説していますので、合わせてご覧になって下さい。

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