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コラム

精神医療の問題

2019年2月11日

テーマ:   ずいそう1-c

人生への「根本懐疑」も希望の問題である。
生きる意味を根本から否定するニヒリストは、死の観念にとりつかれているのである。
人間は確実に死ぬ。
それは疑うべくもないことである。
死が単に生を否定するものであるのなら、私もそんな人生に生きる意味があるとは思えない。
だが私はそうは考えない。
それは私がどう考えるのかというのではなく、疑いようがない真実という確信でなければならないだろう。
思う、思わないという議論は無意味である。
そこに説得力がければならないのだが、しかし、それは科学的な論理ではあり得ない。
いま問題となっているものは、ここでは、「こころの病い現象」をどう捉えるのかということから始まったのだが、自然な流れとして「自己の問題」、「人生問題」といった人間の存在問題の方向へ深化する性格を基本的に持っているのである。
こうした人間の問題、人生の問題といったものには科学は無効である。
問題を問うのは常に自我の役目であるのだが、科学は自我が主導する心の外的な問題に位置づけられるものに限られるのである。
そして、ここで問題になっている人生問題、自己の問題といったものへの問いは自我が主導するにしても無意識の協働が欠かせないのである。
心の内的な問題に関しては、すべてを意識化することは本質的に不可能であるからである。
問題を意識化することで科学は論理的に確実な知を得る。
そして心の内的な問題は、無意識という自我の力がおよばない世界と関わることになるので、それに関わるすべてについて意識の明るみの上に取り出すことは不可能である。
そういうことを前提にして、自我は無意識との協働を通じて無意識自体の自我への働きかけに頼ることになる。
そして恣意的な思いではなく、確信的な思いとして自我が感じ取るときにそれが言葉として語られることになる。
それは直観といわれているものに他ならないが、その直観力は自我の能力に応じて無意識が対応してくれる、といったことである。
この直観力は自分を信じる力と一体のものであるといえるだろう。’19.2.11.

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