一生のお付き合いができる“かかりつけの不動産屋さん”を目指す住まいの相談人（2/3）

豊富な知識と経験があるから、最適な解決法を選択できる

　杉山さんはこれまでの経験と豊富な知識を生かして、一般社団法人不動産相談協会の理事、神奈川県宅建協会中央無料相談所の相談員も務めるほど。

　「不動産相談協会では相談者の問題にチームで対応しています。住宅ローンであれば私の他、税理士、不動産鑑定士、弁護士、司法書士が解決に当たります。どうすればよりパーフェクトに近い解決になるかを考えるわけです。さまざまな相談から分かったのが、一人だけの専門家の意見に従ったものの思うような解決策を得られずに、残念な結果に終わってしまった人が多いということです。ですから、住宅ローン返済困難者の支援に関しても、少しでも早くしかも良い解決策を導き出して差し上げたいと考えるようになったのです」

　返済困難な人は先ず銀行に相談しますが「規定の通りに返済を続けてください」と言われます。そこで仕方なく消費者センターや公的機関の無料相談に行くと、「これは弁護士に相談してみてはどうですか」と勧められる。当然、一人の専門家の考え方だけで話が進んでいくことになります。杉山さんはこう言います。

　「不動産は大きな決断であるにもかかわらず、まだまだ一人の専門家からの選択肢しか示されないという点に、私は大きな疑問を感じています。ですから弊社では、一つの相談に複数の専門家の目を取り入れ俯瞰的に問題を把握した上で問題の解決に当たっています。ケースによっては私の仕事にならないこともありますが、それでも構いません」

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