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コラム
特定調停という選択肢
2015年7月21日
今まであまり特定調停については触れてこなかったので、今回は特定調停について書いていきたいと思います。
そもそも特定調停とは何でしょうか?
民事調停手続きの一種で、債務者、つまり借主が裁判所に申し立てて始まる手続きです。
貸主、借主の間に裁判所が入り仲裁役をしてくれます。
過去の返済履歴などから、利息制限法を越える金利を支払っている場合は、上限金利に引き直し計算してくれます。
自己破産は債権者が一律同じ扱いになりますが、特定調停の場合、調停を行う債権者を選択することが出来る点は他の債務整理にない利点です。
また、自己破産の場合、その手続き中は特定の職業、例えば、警備員、保険業など)つくことが出来ませんが、特定調停ではこの心配はありません。
メリットがたくさんある「特定調停」ですが、デメリットについても知っておく必要が有ります。
特定調停に協力的でない債権者もいることや、調停の基準がキッチリ決まっていないため、必ずしも問題が解決するとはいえません。
その他、特定調停が終わるまで時間がかかると言うデメリットがあります。
申し立てから調停まで裁判所に何回も出向く必要が有り、債権者が複数ある場合はそれ以上に何回も裁判所に行く必要があり手間と時間がかかります。
その分費用が掛からないと言うメリットが有るのですが、仕事がなかなか休めない方の場合は不向きかもしれません。
次に借金が多すぎる場合は特定調停が失敗する可能性が有ると言うデメリットがあります。
特定調停の場合、返済期間として3年程度が完済の目安なので、その期間で返済不可能な場合は特定調停が出来ないと言う制限があります。
官報には載らないものの、いわゆるブラックリストには載ってしまいますので、クレジットカードを5~7年ほど作る事が出来ないと言うデメリットがあります。
もっとも、債務が増えれば増えるほど、たとえ返済の遅れがなかったとしても、新規の借入れは難しくなります。
特定調停にもメリットデメリットがありますので、よく確認して判断することが必要です。
※特定調停と任意売却という記事もお役に立つと思います。
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