身近な問題、個人のトラブルを気軽に相談できる弁護士（2/3）

誰にも言えない離婚の相談、子どもの問題を十分に話してほしい

　今西さんも駆け出しの頃は、ほかの仕事が気になって、つい話を急いでしまい、相談者を失望させたこともあるそうです。しかし今は、相談に来た人が十分に話せるよう、心を砕いています。「相談者はこれまで家族や友人にも言えなかった悩みを、弁護士なら安心だと思って打ち明けてくれているのです。しかし、区役所などの無料法律相談は30分程度なので、言いたいことも言えずに終わってしまいがち。だから十分に話せるように、初回無料相談を1時間としたのです」。相談中に疑問に思った法律問題を、後で調べて知識を蓄える作業も、自分にとっては財産になるのだと今西さんは言います。

　離婚問題は多数手がけているので、自信を持って対応できるという今西さんですが、もうひとつ力を入れているのが少年事件です。「以前勤務していた法律事務所で、たまたま少年事件を担当したのがきっかけでした。少年は成長が早い分、立ち直る力も大きいことを目の当たりにして、大人の事件とは違うやりがいを感じたのです。実は少年事件は、手間がかかるんです。少年の性格や生活環境を調べたり、精神的に折れないよう、何度も面会に行かなければならない。それでも子どもがなついてくれたり、感謝されると本当にうれしい」。現在今西さんは、自分が担当した事件を起こした少年の身元引受人となり、面倒を見ているそうです。「私がその子の面倒を見ることが、保護観察をつけてもらえる条件になっていたので、放っておけなかったんです」

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