資金調達、財務管理を通して中小企業の「まっとうな経営」を支援する（1/3）

元銀行員という強みで金融機関の視点で経営アドバイス

　Conseil Mobillier（コンセイユ・モビリエ）代表の井上真伯さんは、経営コンサルタント。元銀行員という経験を生かし、主に中小企業の資金調達支援、それに関連する財務改善支援などを行っています。「経営者にはなかなか見えてこない問題点を洗い出し、融資する側の視点でアドバイスできる」のが井上さんの最大の強みです。
　「資金調達でいえば、将来の青写真がなければ金融機関からお金は借りられません。そこで、私が事業計画作成のお手伝いをします。『現状は厳しくても、資金調達によって新しい機械を導入すれば、生産性が上がり、今よりも利益が出るためプラスへの転化が可能』という青写真を描くわけです。それを持って、金融機関へ出向き、資金調達に関する折衝を行います」

　これまで多くの中小企業の資金調達支援を行ってきた井上さんですが、経営者に求めるのは、「まっとうな経営」と言います。
　「たとえば、節税対策が行き過ぎて赤字にしてしまうと、手元にお金が残らないため、借りたお金が返せないと見られますし、公的機関から融資を受けたいと思っても、いろいろと事情はありましょうが税金の支払が遅れていれば、お金が借りられないこともあるんですよ。私がどんなにきれいな青写真を描いても、実現可能な経営でなければ、場当たり的な経営体質から抜け出すのは難しいものです。資金調達において、前提となるのは健全な経営。経営の実情を把握して、ときには、そこを正していくことも私の仕事です」

　井上さんは顧客に対してつねに「社会的意義のある仕事をしていますか？」と問いかけているそうです。
　「誰しも創業時は人の役に立ちたい、社会の役に立ちたいという思いがあったはずです。創業時の、あるいは創業者の企業理念に立ち返れば、自ずとまっとうな経営になっていくものです。商売は一人でするものではありません。従業員をはじめ、取引先や金融機関が支援したくなるような会社経営を一緒に目指していきたいですね」　

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