地域と人のニーズを大切にした施工をモットーに（2/3）

家族の苦労と想いから生まれたケア・リフォーム事業

太田電機工業所は、お祖父様が始めた事業をお父様が継いで創設した会社です。3代目となる泰寛さんは、従来の水道や電機事業に加え、新たに介護のためのリフォーム部門『ケア・リフォーム暖家（だんけ）』を立ち上げました。
このケア・リフォーム部門の代表は奥様の寿代さんです。大阪出身の寿代さんのお父様は不慮の事故で長年車いすでの生活でしたが、寿代さんが遠くにいるためお母様がひとりで面倒をみていたそう。その時に業者にお任せだった実家のリフォームを見て違和感を感じたという寿代さん。「業者任せでは本当に必要なリフォームができていないのではないか。もっとそれぞれの条件や希望に合った提案や施工ができないものか」という疑問が頭から離れなかったといいます。そこで、ご主人を口説き落とし、夫婦でケア・リフォームについて学び始めました。多くの事例を学びノウハウを身につけるに従い、これまで気づかなかった従来の介護リフォームの問題点や課題が見えてきたというお二人。そこで「もっと簡単に便利で使いやすいリフォームの提案や施工ができれば…」と立ち上げたのが『ケア・リフォーム暖家』でした。「親に何もしてやれんかった」という寿代さんの後悔を教訓として生かしたいという熱い想いを胸に秘めながら「僕は感化されやすいから」と笑う泰寛さんですが、誰よりも寿代さんの理解者であることは間違いありません。

＜次ページへ続く＞

【次ページ】使う人のニーズを最優先に

次のページへ