エネルギー事業の未来へ向けてひた走る電気のプロ（2/3）

プロの目がいち早く見出した電気事業の未来

鹿屋に戻った福元さんは、単身電気工事の事業を始めます。はじめは独りで細々と事業をしていましたが、スキルはあるが使う場がないという人たちに声をかけ、やがて鹿屋周辺のプロが集結した福元電設を誕生させました。
しかし、当時の業界は競争相手が多くとても厳しい時代。経営が厳しくなる中で福元さんが着目したのは、当時まだあまり知られていなかった太陽光発電でした。書物やさまざまな情報から環境問題に対応した風力発電や太陽光発電のような自然エネルギーを活用した電気事業の将来性を、これまで培ってきたプロの眼で見出していたのです。もちろん、はじめは半信半疑な部分もありました。業者が行う太陽光発電の設置を無償で手伝ったり、説明会に参加して情報を収集したり、自宅に太陽光発電を設置して実際に売電するなどして、メリットや将来性を確信したといいます。周囲の同業者からは反対の声もありましたが、こうと決めたら実行する福元さんの気持ちが揺らぐことはなかったそうです。太陽光発電に活路を見出し大きく方向転換した福元電設は、さまざまな苦労を乗り越えて前向きに頑張り、やがて鹿屋の特約店としてメーカーやお客様の信頼を得るまでになりました。
こうして大隅半島の太陽光発電の先駆けである福元電設は、今では大手ゼネコンや県外からも工事の依頼がくるほどの存在となったのです。

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【次ページ】「鹿屋に福元電設あり」信頼できる職人と拓く次の時代

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