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時任真幸

アスレティックトレーナーとしてスポーツを支えるプロ

時任真幸(ときとうまさき)

神村学園専修学校

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コラム

日本におけるアスレティックトレーナー合格率は低い!資格取得難易度が高い理由

アスレティックトレーナーとは

2017年11月12日 / 2017年11月14日更新

今年の5月に447名の日本体育協会公認アスレティックトレーナーが合格し,10月1日に公認指導者として日本体育協会に登録されました!
今回は,アスレティックトレーナーとその資格についてコラムを書きました。
だいぶ長くなりますが,どうかお付き合いください。

(概要)
日本でアスレティックトレーナーになるには,複数の認定機関で行われている試験を受ければ資格を取得できますが,講習内容は多く認定試験合格率も以前は10~20%,現在でも30%前後とハードルが高い資格です。また,資格が必ずしも就職とは結びつかないこともあります。

(本文)

スポーツ選手の黒子的存在「アスレティックトレーナー」の役割


アスレティックトレーナーとは,プロや実業団等で活躍する一流アスリートから,一般の生涯スポーツ愛好家,中学・高校の部活動生,スポーツ少年団の団員などすべてのスポーツ選手のコンディション作りをサポートする仕事です。

国際舞台で活躍するスポーツ選手には,必ずと言っていいほど専属のアスレティックトレーナーがいます。
その役割はとても重要で,競技者がベストコンディションで競技に出場できるよう,健康管理からケガ予防のアドバイス,ケガをした時の応急処置,リハビリテーションやトレーニング内容へのアドバイスと多岐にわたります。
スポーツ選手たちも,このアスレティックトレーナーに自分の体作りから心の悩みに至るまですべて任せることで競技の練習に集中することができます。

今や,このアスレティックトレーナーはスポーツ選手の「黒子」として,なくてはならない存在となっています。
このアスレティックトレーナーになるためには,資格取得はもちろんですが,実際に現場でスポーツトレーナーとして経験を積んでいることがとても重要になってきます。
単なる専門知識やマッサージ,トレーニングなどの知識だけを積んでも,即戦力とはなりません。

アスレティックトレーナーになるためには


現在、「アスレティックトレーナー」と呼ばれる国家資格はありません。
この職業に就くための知識や技能を学ぶ場所は,民間機関などが提供する専門講習を受けた後,認定試験を受けることでそのキャリアをスタートさせることができます。

この認定を受けるためには国家資格である柔道整復師やあん摩マッサージ指圧師,鍼灸師,理学療法士,作業療法士のいずれかを取得していることが要求されることもあります。
実際には,選手の体を管理・施術・トレーニング・アドバイス等行うことが多いため,アスレティックトレーナーの大半は,これらの国家資格を持っている人が多くなっています。

誰でもすぐになれるのかと言えば,かなりの期間が必要になります


認定機関である日本体育協会が主催する講習には,スポーツに共通する基礎知識,アスレティックトレーナーに関する専門知識や実技分野があり,そのボリュームは集合講習と自宅学習合計で750時間以上にも及びます。専門科目のテキストだけでも9冊になります。
この講習会に参加するためには,国内統轄競技団体(日本陸連やJFA,日本バレーボール協会など)や各都道府県の体育協会から推薦させる必要があり,この推薦枠も1~2名の狭き門です。そのうえ,日本体育協会が活動実績を見て決定します。

これらの講習内容は,日本各地の各種専門学校や大学においても受講できるところがあるので,それらの各種学校で学び認定試験を受講することも可能です。詳しくは日本体育協会のホームページで「適応コース承認校」でお調べください。

アスレティックトレーナー試験の合格率は


認定機関によってもアスレティックトレーナー試験の合格率には差がありますが,日本体育協会公認のアスレティックトレーナー試験では,以前は合格率が10~20%といわれていましたが,近年,専門科目検定試験理論試験問題(基礎問題100~110問,応用問題100~110問)が過去問題として公開されており,平成24年度は207名,平成25年度は293名,平成26年度は259名,平成27年度は440名,平成28年度は447名と徐々に増加傾向にあります。
過去問題や合格者数は日本体育協会のホームページ内「ATインフォメーション」でご確認ください。  →http://www.japan-sports.or.jp/coach/tabid/879/Default.aspx

平成6年度から養成がスタートした日本体育協会公認アスレティックトレーナーは,平成29年10月1日現在で,計登録人数が3,453名となっています。鹿児島県では,現在19名のアスレティックトレーナーが登録されています。
http://www.japan-sports.or.jp/Portals/0/data/katsudousuishin/doc/20171001_tourokusha_events.pdf(2017年10月現在)

このほか,特定非営利活動法人日本トレーニング指導者協会(JATI)が認定する「JATI認定トレーニング指導者資格(JATI-ATI)」という資格や,特定非営利活動法人NSCAジャパン(日本ストレングス&コンディショニング協会)が認定する「CSCS(認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト)」や「NSCA-CPT(NSCA認定パーソナルトレーナー)」という資格があり,厳しい認定条件と更新条件の下,活動しております。
私は日本体育協会公認アスレティックトレーナーしか保持しておりませんが,多くのトレーナーの方は複数の資格を取得され,日々スキルを磨かれています。

現状では様々な方がトレーナーと名乗っていますが,スポーツ選手のコンディショニング等を行うためには,しっかりした団体の下での活動とスキルアップが欠かせないと私は考えます。
アスレティックトレーナーとは,スポーツに関わる職業であるため,一見華やかな世界に見えるかもしれませんが,縁の下で選手を支える知識・人柄等が求められる実直な仕事であります。資格取得についても必ずしも必要ではありませんが,一般的に信用を得ることが重要ですので,資格を取得して,更に勉強しながら選手の要望に応えるように努力するのが望ましいのではないでしょうか?

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