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コラム
既存顧客の取引拡大
2022年8月24日 公開 / 2022年8月25日更新
マーケティングコンサルタントの森です。
今回のタイトルは、売上対策の中でも最も重要な対策です。
これまで、売上拡大させるための前準備、商品開発、顧客についてなど、本コラムで説明してきました。
これまでの説明は、売上を上げるたの3つの方法に共通する部分です。
そこで考えるべきは、それぞれの売上対策、「役割」が異なります。
既存顧客の取引拡大は非常に重要ですが
売上拡大と云った意味では、少し弱い対策になります。
では、売上対策の中でもなぜ重要なのか?ご存知でしょうか?
そもそも、自社の商品(製品・サービス)を気に入ってくれているので
- 関連した商品を購入してくれる確率が高い
- 付随した商品を購入してくれる確率が高い
- レベルアップした商品も購入してくれる確率が高い
既に取引先とコミュニケーションが取れているので
- 取引先の事業について分かっている
- 取引先(顧客)の考えがわかる
既に取引されているので
- 信用がある。
だから、既存顧客に対して重点に売り込みをしている。
だと思います。
この考え方は間違っていません。
ただし、一方で考えておかないといけない売上対策の役割として
「現状維持」と「未来対応」を考えた場合です。
この場合の既存顧客の取引拡大は
現状維持
が最も近いと言えます。
そこでパレートの法則ってご存知でしょうか?
これは、イタリアの経済学者が発見した法則です。
8対2(2対8)の法則とも言い、売上の8割は、全体の商品の中のたった2割が占めている。
また
売り上げの8割は、顧客全体の中でたった2割の顧客からで占められている、というような法則です。
パレードの法則により既存顧客の重要性について挙げられますが、売上拡大と云った意味とは少し違います。
それは、
- 既存顧客が未来永劫に取引してくれる保証はありません。
- 未来永劫に商品の販売力が低下する事なく売れ続けることはありません。
既存の顧客(取引先)が1.2倍の商品を取引してくれても
1%の顧客(取引先)が購入してくれなくなると売上の変化はありません。
このパレードの法則は正しい訳ではありませんが
そう考えると、全体の規模を増やすしかありません。
顧客(取引先)が100人(100社)の内、20人(20社)が売上の大半を占めるのと
顧客(取引先)が1000人(1000社)の内、200人(200社)が売上の大半を占めるでは
割合が同じでも、売上規模は全く違います。
既存顧客(取引先)に対策を打っても売上が上がらない!とは云えません。
顧客(取引先)に対して、取引量が低下する前に先手を打つことで売上が拡大されます。
ただし、規模が限られている事については理解しておきましょう。
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