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コラム

相続制度のゆくえ

相続制度は、今後、どのように変わっていくのでしょうか。

時代の流れによって人々の考え方や価値観は変わっていくものですが、相続についての考え方も同様に変わってきます。ですから、相続制度も、いつまでも昔の形のままでいたのでは、人々の考え方とずれてしまい、納得のいかない相続を強いることになってしまいかねません。そこで、相続制度も、人々の価値観の変化に応じて変わっていく必要があるといえます。

現在、法制審議会では、相続関係法の改正が検討されており、6月には、中間試案が取りまとめられました。概要、次のようなものです。

1 配偶者の保護


現在の配偶者の相続分は、例えば子どもがいる場合、2分の1とされています(民法900条)。しかし、これでは、配偶者の貢献が十分に評価されていないとして、特に、婚姻関係が長く続いていた場合に、その相続分を増やすことが提案されています。

また、配偶者に「居住権」というものを取得させることも提案されています。

2 相続人以外の貢献を考慮する制度


相続人ではない方が、被相続人の療養監護をしていることもあります。例えば、配偶者が亡くなった後も、義父母の療養監護を続けているような場合です。この場合、療養監護を続けている方は、被相続人(義父母)の相続人ではありませんから、義父母が亡くなっても、相続はできません。被相続人が遺言をしてくれていれば、何かしらの財産をもらえるかもしれませんが(法定相続人にあたらない人に相続財産を与えたい場合)、そうでなければ、何ももらえません。しかし、それではあまりに酷ですので、そのような方に、相続人に対して、金銭請求をすることができるようにする制度が提案されています。

3 自筆証書遺言の見直し


自筆証書は、簡単に作成できますが、①遺言の全文、②作成した日付、③氏名、をそれぞれ自書して押印しなければなりません(自筆遺言証書が無効になるケース)。

しかし、財産を特定するための記載(財産目録)についても、全て自書しなければならないとなると、財産がたくさんある方にとっては大変なことです。また、私もそうですが、多くの方にとって、手書きをする機会そのものが減ってきていることでしょうから、「自書」自体、敬遠する方も増えてきているのではないでしょうか。
そこで、自筆遺言証書のうち、財産目録については、ワープロによる作成を認めるといった形で、自筆証書の要件を緩和することが提案されています。

4 可分債権の取扱いの見直し


現在、銀行預金等の可分債権については、「法律上当然に分割され各共同相続人がその相続分に応じて権利を承継するものと解すべきである」との最高裁判決(昭和29年4月8日)を踏まえ、共同相続人全員の合意がない限り、遺産分割の対象とはされないとされるのが裁判例の趨勢です。
しかし、遺産のほとんどが銀行預金で占められる場合はどうでしょうか。民法の定めでは、例えば、被相続人の介護、看護に努めた方がいる場合、「寄与分」を認めることにより、相続人間の実質的な平等を図ろうとしていますが(民法904条の2 被相続人の介護、看護に努めた場合の遺産分割)、銀行預金が当然に分割されてしまうと、そういう実質的な平等を図ることができなくなってしまいます。
そのような問題があるために、可分債権の取扱いの見直しも提案されています。

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