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小山真梨

子どもの自尊心が輝き出す音楽教育のプロ

小山真梨(こやままり) / 音楽家

小山真梨音楽教室

コラム

腕や肩に力が入ってしまう生徒さんの指導について

2015年10月11日

テーマ:音楽教室の開き方と運営のコツ

コラムカテゴリ:趣味

力が入ってしまうのは、ピアノに真剣に向き合っている姿です


「腕や肩に力が入りすぎてしまい、ピアノを叩きつけるように弾いてしまう」。これはピアノを習い始めたばかりのお子さんにありがちな光景です。

ピアノを弾き始めたばかりの子どものほとんどは、首がすくんで肩が上がり、腕に力が入りすぎて体全体がとても緊張した状態です。
このような姿は誰にでもあることですし、一生懸命な子どもほど余計な力がかかってしまうものです。

最初に細かくピアノを弾く姿勢や力を抜くようにアドバイスする先生もいますが、それが原因でピアノが苦痛になることもあります。

力が入っているのは、真剣にピアノを弾こうとしている姿なのです。
何も言わなくても、子どもはすぐに弾き方のコツをつかむものです。
途中で演奏を止めずに、最後まで思いっきり弾かせてあげてください。

最後まで演奏をしてもらい、がんばりを認めてからアドバイスを


ピアノを習い始めたばかりだと、力が入りすぎた演奏以外に、椅子の座り方や足がブラブラしている、先生の説明を聞かずに立って歩き回るなど、注意したくなるようなことは山ほど出てきます。

ここで、1つ1つを細かく注意してしまうと、ピアノを弾く時間がほとんどなくなってしまいます。
まずは、子どもに曲を最後まで弾かせてあげましょう。

最後まで弾き終わった子どもは、先生がどのように自分に言葉をかけてくれるか楽しみにしているはずです。
良かった箇所を具体的に指摘して、「よくできました」「すごいね」「おうちでがんばってきたね」と認めてあげてください。
子どもは達成感を持ち、自分が認められたという肯定感を味わいます。

このような雰囲気を作れば、先生からのアドバイスも受け入れやすくなります。

力を抜いて演奏する方法は体全体を使って教えます
子どもに何かを教えるときは、言葉だけでなく、先生が実際に体全体を使ってお手本を示すと子どもが理解しやすくなります。

力を抜いて演奏するためには、腕に力が入りすぎていることをわか


これを説明するために、上半身を腕、腰を手首、足全体を指と見立て、最初に上半身だけ前後左右に揺らしても、足は全く動かないことを見てもらいます。
次に、背中を伸ばして腰を動かないように落ち着けたまま、2本の足だけを交互にバタバタさせてみます。
足踏みでもいいですし、足を床から少し上げてプールサイドでするバタ足をしてみてもかまいません。

上半身(腕)を激しく前後に揺らすだけでは、足にその動きは伝わらないことを見せると、子どもは腕全体を振り下ろしても、ピアノは演奏できないことが理解できます。
腕は動かさずに指先だけを動かしてピアノを弾くというということがイメージしやすくなります。

腕や肩の力を抜いて演奏することがわかれば、手の指はいつも鍵盤に軽く触れた状態をキープして弾くように指導します。

このようにして、少しずつ指先だけを動かしていくことを学んでいくうちに、肩や腕の力が抜けてきます。

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小山真梨

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小山真梨(小山真梨音楽教室)

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