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コラム
認知症の予防と未来医学(2)
2021年6月14日 公開 / 2021年6月15日更新
リコード法では、検査結果からわかったアルツハイマー病を原因ごとに大きく「炎症性」「萎縮性」「毒物性」「糖毒性」「血管性」「外傷性」の6つのサブタイトルに分類。それぞれに応じた対策をとるように指導する。
3年前からリコード法を取り入れているブレインケアクリニック名誉医院長の今野裕之医師の分類の傾向と対策は次の通りだ。
・炎症性 血液検査で炎症所見がみられるケース。炎症を起こす食品を避け、抗炎症作用のある食品を摂る。
・萎縮性 ホルモンやビタミンなどが足りない。ホモシスティン(アミノ酸の一つで、高いと心疾患や脳卒中、アルツハイマー病のリスクになる)の値が高い。不足する栄養分を多く摂り、過剰な栄養分を控える。
・毒物性 重金属やカビなどに含まれる毒素が関係するケース。原因となる毒素を排除、ブロッコリーなどの解毒効果のあるアブラナ科の野菜を積極的に摂る。
・糖毒性 高血糖とインスリン抵抗性が問題。食生活と運動で改善する。
・血管性 慢性的な血管の病気(脳卒中など)を併発している。血圧のコントロールや減塩などを行う。
・外傷性 事故やスポーツなどで頭を打ったことが影響しているケース。
「サブタイトルは一人に一つ当てはまるわけではなく、いくつか重なっていることが殆ど。その場合、当てはまるサブタイプのすべてに対応していくことになります」(今野医師)
オーダーメイド治療であるリコード法。今のところ、保険診療ではなく自由診療となる。白澤医師や今野医師のいるクリニックには、他の医療機関でアルツハイマー病と診断されて薬物治療中の患者さんも治療を受けに来ているそうだ。
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