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管野博久

足元からバランスケアをする靴合わせのプロ

管野博久(かんのひろひさ) / 靴販売店

有限会社 かんのシューズ

コラム

子どもの足を守る上履き

2022年9月2日

テーマ:子供の足の健康

コラムカテゴリ:出産・子育て・教育

コラムキーワード: 扁平足正しい歩き方靴の選び方

子どもたちが一番長く履いている上履き

 夏休みも終わりいよいよ新学期がスタートしました。足が大きくなり夏休み中に上履きを新調された方も多いと思いますが、今回は画期的な上履きが登場したので紹介したいと思います。

日本の上履きは1960年頃から靴の工業化に伴い急速に広まるのですが、当時開発されたデザインは甲ゴムのバレータイプでした。実はこのデザインが今も上履きの定番となっています。

何故、60年前のデザインが主流なのか、大手スーパーに勤務するシューフィッター仲間によれば上履きの売れ筋は¥1,000前後とのこと、また、学校指定しているところも多く学校側は経済的負担を避けるため低価格になる傾向といえます。つまりメーカーが努力してもコスト的に進化しにくい状況にあることは間違いありません。

上履きのイメージは、底が薄くて、脱げやすくて、簡単に履ける履物・・・
しかし、これで本当に成長期の子どもたちの足を守れているのでしょうか、それも6時間/日程度は履いているのです。

子どもの足の成長は足長で1㎝/年で土踏まずの形成は7~8歳程度でピークを迎えます。足は体を支える土台、形成不良になると体は歪み、歯のかみ合わせにも影響をきたしますので、健やかな体を育む上で上履きは非常に重要なアイテムなのです。

子どもたちの足を守る使命を負った上履き

 2021年靴医学会で華々しく発表された上履きがあります。
靴の医学:一般演題1(P01-3,P01-4) 56ページ
写真①

この上履きは日本教育シューズ協議会が開発、その名も足守(ASHIMORI)とネーミングされています。コンセプトは、足の健康を守り育む「良い靴」の最も大切な条件とは、長さ・幅ともに「足のサイズにあっていること」足に合った靴を正しく履いて、足の健康を守ることとあります。

実は今までにも素晴らしい上履きは各メーカーから発売されていたのですが、上履きとしては高価で広く普及していなかったのです。しかし、この足守ダブルクロスベルトはかなり価格が抑えこまれ普及に期待がもてます。尚、価格の詳細についてメーカー並びに近隣の販売店にご確認下さい。

最大の特徴はWMS( 3Width)足の太さで選べる。

WMS(Wide・Middle・Narrow)


 コンセプトにあった様に長さ・幅、太さにも対応して選べるのが大きな特徴です。ドイツでは子どもの足を守るために同一デザインでも幅、太さで選べるWMS認証をうけた子供靴を販売していますが、日本では在庫リスクから同一デザインの靴を幅、太さで選べるシステムはどのメーカーも採用しておりませんでした。

足守(ASHIMORI)は日本初のこのシステムを子どもたちの足を守るため採用したのです。これは日本靴史上、エポックメーキング(画期的)な出来事の一つだと思います。
写真②

メーカー調べで98.70%のカバー率

「靴の医学」に記載されて内容では、幼稚園児から高校生まで各学年男女100名、合計3,000名を対象とした調査で98.7%をカバーしたとあり、これは上履きが合わない、無理して履いていた子どもにとっては心強いデーターとなります。
写真③

写真③は従来品では障害があり加工をしないと履けなかったのですが、足守ワイドモデルは普通に履くことができた事例です。

ダブルクロスベルトで足の機能を向上

 足守シリーズは主に2~10歳位までが使用するダブルクロスベルトタイプと10歳以上が使用する紐タイプとあり、特にダブルクロスベルトタイプは土踏まずを形成する年代の足を確りサポートします。ダブルクロスベルトは一見、脱ぎ履きには不向きに思われがちですが誰でも簡単に脱着できる構造になっています。何より土踏まずを内外から確り包み込みサポートすることは足の骨格を正しく育み足部の関節を正しく機能させる上で重要です。個人差はありますが確りしたサポートがなければ不良姿勢、不良歩行につながる可能性も大きくなります。
写真④

従来品ではサポートが弱く特に細い足の場合は脱げやすい問題が生じる。

買い替えラインが入った中敷き

 成長期の足は、1cm/年大きくなります。足の運動に必要なゆとりは7~12㎜で大きすぎても小さすぎても良くありません。半年に一回の買い替えが理想ですが、足守(ASHIMORI)の中敷きは上に立つだけで適正サイズか否か誰にでも判断できるラインが示されています。

特に足の細い子は、足趾をすくめることで不適にもかかわらずサイズアウトした靴を履き続ける傾向にあります。今までは保護者が適正サイズを判断できる術がないので“窮屈ではないか?”と子どもに問い“大丈夫!”と返答されれば鵜呑みにしてトラブルが生じてしまうこともありました。
写真⑤

厚い靴底で緊急避難にも

 従来の上履きは、靴底が薄くて災害による緊急避難にはあまり向いてないケースもありました。足守(ASHIMORI)は従来品に比べ厚くワイドな靴底構造、万が一の場合でもそのまま避難することが可能になっています。東日本大震災以降、このとこは学校側も機能面として重視している部分でもあります。

足育とは足元から健やかな体を育む

 食育は広く知られていますが、最近、注目されている足育(そくいく、あしいく)という言葉もあります。足育とは足元から健やかな体を育むことを意図します。人間の足は体の土台であり直立二足歩行する上で非常に重要な役割を担っています。また、足が正しく機能することで骨格も整い健やかな体を育むことになります。

良い靴は足の健康を守り育むことができるのです。

この画期的な上履き“足守(ASHIMORI)“を先ずは広く知っていただくこと、そして教育関係者、保護者の皆様に速やかに正しい情報が届くように願っています。

かんのシューズ
日本教育シューズ協議会
(社)足と靴と健康協議会
(社)岩手県バスケットボール協会

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