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吉田洋一

テニスを通じて子どもの心身発達を支援するプロ

吉田洋一(よしだよういち) / テニス指導者

一般社団法人JSTC

コラム

アスペルガー症候群の領域における体験世界⑪

2022年8月6日

テーマ:その子の不可解を理解する

コラムカテゴリ:出産・子育て・教育

コラムキーワード: 児童発達支援発達障害 支援子育て悩み相談

 <ひとりで耐えさせないように配慮する>
 前回のように、「家」も「木」も鉄柱の「錆」もどれもこれも等価に知覚されるため、過剰な知覚情報にさらされることになることは、自閉症スペクトラムの当事者が日常的に悩まされることです。いわゆる社会性の障害、「空気が読めない」「他人の気持ちの察知が下手」「気がまわらない」等に当事者のつらさの中心があるわけではありません。これを問題にするのは、周りの人たちなのです。
 自閉症スペクトラムの本質は、「関係(社会性)の発達のおくれ」ですが、それが一見社会性とは無関係な生理現象とみえる感覚・知覚に深く影を落とすのは、それらも含め人間の精神諸能力の発達がいかに人との「関係」に媒介されているかを教えてくれます。
 この子どもたちがこうした感覚上の問題を抱えている可能性を、こころにおくことがたいせつです。社会性のおくれや対人関係の問題は本人より先に周りが気づくことが多いけれど、感覚上の問題についてはその逆だからです。
 外から見えないうえ、物心ついて以来ずっとそれが常態のため「そういうものだ」と思っていて、本人からは訴えられない場合が少なくありません(関係が伸びてきた思春期から成人期になって他の人との交流を通じて「どうも自分は違うようだ」と初めて気づく場合が多いのです)。早く周りが気づき、そこへ目を向けて、ひとりで耐えさせないようにする配慮が求められます。次回に続きます。

参考文献 子どものための精神医学 滝川一廣著

スポーツ指導者を兼ねていたからこそ知見できた運動と脳の相互関係
人間工学理論打法が運動と「子どもの脳の発達」を促す
運動が苦手な子、ちょっと気になる子等で実践
楽しい、心地よい運動が脳を育てる
スポーツを楽しい、心地よい運動に変換
子どもの心身の発達を支援
一般社団法人JSTC 代表理事 吉田洋一
連絡先(携帯電話番号)090-2790-5389
メール jstc@docomo.ne.jp

 

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吉田洋一(一般社団法人JSTC)

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