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吉田洋一

テニスを通じて子どもの心身発達を支援するプロ

吉田洋一(よしだよういち) / テニス指導者

一般社団法人JSTC

コラム

高い感覚性の世界④

2022年6月23日

テーマ:その子の不可解を理解する

コラムカテゴリ:出産・子育て・教育

コラムキーワード: 児童発達支援発達障害 支援子育て悩み相談

 視覚・聴覚
 <意味を通してしか見えない ー 定型発達者の視覚>
 視覚や聴覚など遠隔受容器による感覚はどうなのだろうか。視覚を例に考えてみましょう。すでに認識を十分発達させた私たちの視覚体験の例をあげます。
 いま窓に目をやったとします。窓越しに様々な色彩や明度や彩度をもった視覚刺激が飛び込んできます。しかし、私たちはそれらを視覚器官がキャッチしたそのままの刺激世界として生理的にとらえることはできません。見た瞬間、私たちの目に飛び込んでくるのは、家や木や車や人や空・・・そのような「意味」の集まりです。ただ自然にあるがままの純粋な色やかたちの渾然たる集まりとして視覚することは、そうしたくてもできないのです。見たとたんに「家」や「木」が見えてしまう。室内に目を戻せば、瞬時にテーブルやカップやポットが目に入る。白色や灰色や青色が微妙に入り混じって陰影をつくっている一つの「かたまり」がまず視覚され、それを観察して「ポット」だとわかるのではありません。その逆で、最初にぱっと「ポット」が見え、その後に吟味的に観察して、それを構成する複雑な色調や輪郭の細部をとらえるのです。
 世界を意味(概念)や約束(規範)を通してとらえる認識の力が、「ものを見る(視覚)」という精神機能に発揮されると、それはこういうかたちであらわれます。
 外界には無数の視覚刺激が洪水のように溢れています。しかし私たちは、カメラがそれらの光学情報をそっくりフィルムに焼き付けるように、それらすべてを意識にとらえるのではありません。それらの中から家や木など社会的な「意味」をもつ視覚刺激のゲシュタルト(構造をもったまとまり)だけを能動的に<図>として切り出し、それ以外の「意味」に乏しい視覚刺激は<地>として背景にしりぞけています。この仕組みによって、過剰な視覚刺激を一気に整理して、外界を自分たちにとって秩序づけられた世界へと構成づけしています。これが私たちの「視覚的認識」です。
 このような視覚の技をもつことで、私たちは視覚的な体験世界を安定した恒常的なものに保つこができ、さらに意味の共有によってその体験世界を他の人と社会的に分ち合えます。聴覚でも同様で、私たちは溢れる音刺激に取り囲まれながら、有意味な(必要な)音声だけを<図>として前景化させて(他のノイズは背景にしりぞけて)聞き取っています。雑踏の中でも会話ができ、騒がしい走行音の中でもカーステレオを楽しみながらドライブできるのはこのような「聴覚的認識」の状態であるからです。次回に続きます。

参考文献 子どものための精神医学 滝川一廣著


 

 
 

スポーツ指導者を兼ねていたからこそ知見できた運動と脳の相互関係
人間工学理論打法が運動と「子どもの脳の発達」を促す
運動が苦手な子、ちょっと気になる子等で実践
楽しい、心地よい運動が脳を育てる
スポーツを楽しい、心地よい運動に変換
子どもの心身の発達を支援
一般社団法人JSTC 代表理事 吉田洋一
連絡先(携帯電話番号)090-2790-5389
メール jstc@docomo.ne.jp

 

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