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宮口督史

住宅ローンに悩む人々を救う任意売却専門の不動産コンサルタント

宮口督史(みやぐちとくし)

株式会社エムズコンサルタンツ

コラム

税金差押さえがついたままの任意売却について

ご相談Q&A

2013年3月6日

不動産お悩み相談マガジンに、「税金差押さえがついたままの任意売却について」の質問が入りましたので回答させていただきました。

質問内容:

この度、地元のとある不動産業者の仲介で自宅を任意売却することとなりました。
どうしても、家を手放したくない一心から知人に協力してもらい、金融機関の回収金額プラス諸費用を用意してもらう事ができたのですが、実は税金の滞納があり差押さえとなっているのです。

何度か役所に出向き、税金の差押さえ解除を交渉しましたが、滞納金を全額払わない限り解除はしないとの担当者の一点張りでした。

税金の滞納元金は200万円ほどあり、知人もそこまではお金を工面できないことから、税金の差押さえ解除がどうにもならないことと、自宅の競売入札期日が差し迫っていることから、税金の差押さえがついている状態での任意売却をすることになったのです。

取引日も決まり、知人への買戻しに家賃という形の返済で、自宅にそのまま住み続けられる見込みとなりましたが、どうも税金の差押さえが解除できないことから「何かあるのでは」と不安が払拭できません。

そこで専門家の皆様にご教授願いたいのです。

このまま、知人との任意売却を進めた場合、考えられるトラブルは何かあるでしょうか?
よろしくお願いします。


回答内容:

S様はじめまして。

そのまま競売となり強制的に自宅が換価されれば、役所は交付要求をしていることにより、配当があれば落札代金から税収をすることができ、差押さえの目的を実現できたか事実関係を確認できます。

S様のご自宅のように税金の差押さえがついていても、任意売却であれば競売は取下げとなるため、裁判所が配当について利害関係人に通知をしないことから、役所が事実関係をリアルタイムに知ることはできません。

しかし、この任意売却が債務の残る任意売却でも、完済案件であったとしても債権者の抵当権は抹消(解除)になるため、差押さえのついた租税債権に優先する債権は無くなりますから、役所が事実関係を確認できた場合に強制的な滞納処分をする可能性があります。

例えば、役所が新たに登記簿謄本をとるなどして登記簿謄本の権利部(甲区)の優先債権が抹消事項となっていることを確認した場合に、国税徴収法に基づき元ご自宅を、公売にかける公算が大きいと思われます。

その際に、買主様とのトラブルが起きうるのでは無いでしょうか?

役所も所有者が変わっている事実を把握していれば、すぐに公売にかけるとは思いませんが(民事訴訟になる可能性が高いため)、差押さえが入っている以上、滞納処分はできるわけです。

こちらについては、仲介の不動産業者や担当する司法書士からご説明はありませんでしたか?
説明がなかったとすれば、とても安易に考えられているのではないでしょうか。

税金差押さえのついた不動産取引は非常にリスキーです。
通常であれば任意売却は、税金差押さえを取引日同日までに取下げて行います。

もし、公売にかけられれば、せっかく競売を回避できたのにもかかわらず公売になり、本末転倒になってしまいます。
また、せっかく協力を頂いた知人にも多大な迷惑をかけることになります。

何れにせよ、公売にかけられないよう、かなり慎重な役所との話し合いが必要です。
なるべく早く当事者全員にて弁護士と不動産の専門家にご相談する事をオススメします。


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