“普通のいい家”を一緒にゆっくり作りませんか？（2/3）

山本さんが提案する家は、家族が仲良く暮らせるバランスのとれた温かい普通のいい家。ゆっくりコミュニケーションをはかることで、普通の本当の意味を引き出してくれます

自分には普通でも一般的には規格外。顧客の普通の暮らしを最大限に生かす家づくり

山本さんが目指しているのは芸術作品ではありません。耐震・耐久性のある安全な構造で、家族が仲良く暮らせるバランスのとれた温かい普通のいい家です。「でも『普通』というのは人によって違うもの。自分は普通だと思っていたことが、他人と話をして初めて普通ではないことが分かることも多いと思います」

設計事務所に依頼する顧客はお金持ちのイメージがありますが、実際はハウスメーカーのモデルルームなどをまわって漠然と何かが違うとズレを感じた人がほとんどなのだそうです。

「ハウスメーカーの提案する家は顧客が望む最大公約数が詰まり、どんな人でも70％満足いくようつくられています。規格外である30％のズレをなんとなく感じつつもおおむね満足だからと大勢が契約しています。そして、このズレは自分にとって普通なので逆に気づきにくいもの。ぜひ『自分の普通は何？』と見つめ直してください。普通を考え抜いた先に、お客さまひとりひとりのズレ＝個性が見つかるでしょう」

「『本好きだから本棚を作りたい』場合、お客さまによって普通に考える本棚は違うはず。専門書が多いなら取り出しやすい場所に並べたいでしょうし、小説が多いなら階段下を書庫に、デザイン系の本が多いなら装丁を見せる本棚もいいですよね。ゆっくりコミュニケーションをはかることでお客さまが思う普通の本当の意味を引き出し、『普通＝日常のライフスタイル』がしっかり反映された『いい家＝過ごしやすい家』をつくりたいと考えています」

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